――新しいデバイスへの対応についてはどのように考えていますか?
マイク 今年の終わりごろのリリースを目指して、米国では既存顧客と新規顧客双方に向けた、iPhoneで使えるようなサービスを開発しています。短時間のコースを何度か繰り返して試せるもので、旅行で使えるような基本的な会話などを学べるコンテンツを考えています。
また米国では、オンラインで先生と会話しながらセッションを進められる「Rosetta Stone Version 4 TOTALe」という商品をリリースする予定です。利用者のレベルを先生が理解して、それを踏まえた上で練習できるという環境、利用者から先生の顔は見えますが、先生から利用者の顔は見えないということでセキュリティ的にも安心しながら勉強できるという環境をイメージしていただければと思います。
――iPhoneではいくつかの語学学習用アプリが無料、もしくは低価格でリリースされているのですが、そうした商品に脅威は感じますか?
トム 現在の語学学習用iPhoneアプリを見ると、それらは私たちからするととても安易な方法を採用していると考えています。なぜ安易かというと、見かけはiPhoneアプリとしてきれいな形になっていますが、それらが採用している母国語に訳したり、文法を学んだりするメソッド自体は古いやり方そのままです。そういう学習法をしてきて、英語を喋れるようになったかというと、そうではないことはみんな分かっていて、それがiPhoneアプリになったところで効果を発するかどうかは疑問です。
Rosetta Stoneのソフトでは子どもが母国語を学んでいくような勉強法をとっていて、脳にスピーキングのスキルをしみこませるため、ソフトの20%以上がスピーキングで占められています。そのため、そうしたiPhoneアプリが競合とはとらえていません。
――日本市場に向けての戦略を教えてください。
トム 2つあります。1つ目はRosetta Stoneのメソッドが他社やこれまでの語学学習の方法とは一線を画しているということをより知っていただくため、プロモーションにもっと投資していきたいと考えています。書店内などで展開している弊社では“KIOSK(キオスク)”と呼んでいる店舗やそのほかのメディアを通して、お客さまにお伝えしていきたいと思っています。
2つ目は英語学習の商品を開発する上で、もっと日本市場に特化させた形にカスタマイズして、提供しようと考えています。
――最後に日本の語学学習者にアドバイスを。
トム 外国語が身に付かないのは、語学学習者に問題があるからではありません。みなさんには語学学習のメソッドに問題があると気が付いていただきたいと思っています。
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