インターネットは“地方を不利”にしたのかもしれないちきりん×phaの「そんじゃーダラダラと」(最終回)(2/3 ページ)

» 2010年03月26日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

ちきりん phaさんは「コミュニティを作りたかった」とおっしゃいましたが、作りたいコミュニティと、家族や会社という既存のコミュニティとは何が違うのですか?

pha 家族は血縁関係があったりしてややこしいし、会社では利害関係があったりするし、めんどくさいですね。

ちきりん 常に流動的なのがいい、ということですか?

pha 家族や会社だと嫌いな人でも付き合わなければいけないけど、友達関係なら嫌いな人と無理に会う必要はないですから。ゆるいつながりがいいですね。

いろんなものを混ぜてごちゃごちゃにしたい

phaさん(左)とちきりんさん(右)

pha ちきりんさんはブログを書いていて、批判されたりもしますよね。そのとき、落ち込んだりしませんか?

ちきりん 落ち込みはしないですね。バカヤローとは思いますが……。

pha ハハハ。

ちきりん 毎日、私のブログを読んでいて、毎日、ネガティブなことを書いていく人がいます。なぜ毎日読むの? と思います(笑)。不愉快というより、“なぜ”という意味で興味深いものがありますね。

 今のところ私はあまりにもヒドイことは書かれたことはないです。でももし日記を書き始めた12歳のときにブログで書いていて、厳しいことを書かれたりしたらちょっとキツイかなとは思いますが。

pha 僕は何に対しても「まあどっちの言うこともそれなりに理があるし、どっちでもええんやないの」とか思ってることが多い。なので普段ブログで、あんまり長文で自分の意見を主張したりはしないんですが、こないだニートとしてテレビに出演して以来、ブログにたくさん人が来たりメールが送られてきました。なので、ちょっと意見を言ってみたくなって、働くことやニートであることについて自分の意見をまとめた記事を書いてみたんですね(関連リンク)。そうしたらたくさんの人からいろんなコメントが付きました。

 そこで思ったことは、僕はたくさんの人が反応してくれること自体は嬉しいんですが、意見の内容はわりとどうでもいいんですよね。賛同されてもそんなに手放しで嬉しいわけじゃないし、批判されてもそんなに落ち込まない。ただ僕が何か書くことがきっかけで、いろんな人が自分の考えを刺激されて自分の考えを外に出してくれればそれでいいと思っている。自分の意見が支持されるかどうかはあまり興味がない。

ちきりん へー、そうなんですか?

pha 僕の考えが意見を出すきっかけになればそれでいいし、僕のブログのコメント欄が意見を吐き出す場所になればそれでいいですね。先にも出た多様性の話で言えば、いろんな意見を持っている人が共存していることは大事だと思いますし(関連記事)

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