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» 2010年03月25日 17時45分 UPDATE

「小沢VS. 検察」の報道は何だったのか 私は検事と被疑者を経験した (1/2)

小沢一郎幹事長の政治とカネをめぐる報道に、疑問を感じた人も多いのではないだろうか。「検察のリークをそのまま報道しているだけ」といった指摘に対し、大手マスコミは「情報はすべて独自取材によるもの」と反論。この検察リークの問題について、元大阪高検公安部長の三井環氏が明らかにした。

[Infoseek 内憂外患編集部]
内憂外患

 新聞やテレビは検察のリーク情報をそのまま報道しているのではないか──。

 1月15日に民主党の石川知裕議員が逮捕されて以降、ネットを中心に検察とマスコミに対する批判が巻き起こった。一方、大手マスコミは検察によるリークの存在を一斉に否定。情報はすべて独自の取材結果によるものだと反論した。検察のリークは果たして本当に存在するのか。

 「緊急シンポ!『小沢VS. 検察』にみる検察と報道のあり方」(2月26日開催)に出演した元大阪高検公安部長の三井環氏(警察・検察評論家)に、リークの実態を聞いた。

私は検事と被疑者を経験した

── 2002年4月22日、三井さんは検察の裏金づくりの実態を告発しようとした直前に逮捕されました。一転して捜査する側から容疑者となってしまったわけですが、そのときにはどのようなことを感じましたか?

yd_ozawa.jpg 三井環氏

 私は「検事」と「被疑者」という2つの経験をしました。リークする捜査側も経験したし、リーク報道をされる被疑者の立場も経験した。檻に入れる方もやったし、檻の中にも入った(笑)。

 だから、両方の考え方が分かります。特に、逮捕される立場になってからは検察とメディアにいろいろな問題点があることが分かりました。

── 事件がおきると、被疑者の情報が一斉に報じられます。今回の事件でも検察しか知り得ない情報が報道されていました。なぜ、検察は捜査情報をリークするのでしょうか?

 捜査に世論の追い風を吹かせるためです。追い風が吹けば、事件がやりやすくなる。被疑者以外の参考人の事情聴取でも、追い風が吹いていると調書がとりやすい。

 具体的に言うと、私が高松地検で次席検事していたときは、私が取材の窓口でしたので、昼間に1時間ほどとって取材を受け、順番に記者と面会していました。そのときに捜査情報をリークすれば、その情報に憶測が加わったプラスアルファのものが報道されます。記者によって異なりますが、事実でないことを書く記者もいます。

──その場合、検察側は注意や抗議をしないのですか?

 検察側に不利となる報道でない限り、反応することはありません。そもそも記者クラブの記者が検察に不利になるような記事を書くことはありませんけどね。

 仮に検察にとって不利になるような記事が出た場合は出入り禁止です。だから記者クラブは捜査批判ができません。

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