普及期に入ったLED照明――LED Next Stage 2010リポート(1/2 ページ)

» 2010年03月24日 13時50分 公開
[栗田昌宜,Business Media 誠]

 LED照明の総合展示会「LED Next Stage 2010」が3月9日〜12日の4日間、東京ビッグサイトで開催された。照明器具の総合展示会「ライティング・フェア」と毎年交互に開催されるLED Next Stageは今回で3回目。前回は個別集計していなかったので比較はできないが、今回は4日間累計で約8万4000人が来場した。

 2年前の前回と今回とで劇的に異なっているのは、LED照明を取り巻く環境だ。

 地球温暖化対策を主要議題にすえた北海道洞爺湖サミットが開催されたのは2008年7月。それに先立つ4月に、当時の経済産業大臣が、電力消費が多い一般白熱電球の製造・販売を2012年までに中止するよう業界に要請した。

 これを受けて4月15日には、日本で初めて一般白熱電球を実用化し、以来120年間にわたって製造を続けてきた東芝(東芝ライテック)が、2010年を目途に一般白熱電球の製造を中止することを表明(LED Next Stage 2010終了直後の3月17日に製造中止)。他社も2012年までに製造中止する予定で、それに向けた準備を進めている。

 LED照明の価格が急激に下がったのも大きな変化だ。2008年4月の一般白熱電球の製造・販売中止要請時にはまだ高価だったLED照明の価格は、2009年8月のシャープ参入をきっかけに劇的に下がり、蛍光灯に対しても価格性能比で十分競争力を持てるようになってきている。

東芝のブースで展示されていた、白熱電球および電球形蛍光灯とLED電球とのランニングコスト比較
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