前日の大幅高の反動や過熱感から悪材料に敏感に反応し軟調な展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2010年03月18日 16時52分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
前のページへ 1|2       

明日の相場雑感

 目先的な過熱感は強いのですが金融緩和を好感する動きが続き好材料に反応するように底堅い展開となりました。ただ、過熱感が強いことには変わりなく、悪材料には敏感な反応となり、売り急ぐ展開となり、いったん下げ始めると売る材料を探すように下げ幅拡大となりました。最後は買戻しもあって下げ渋りましたが調整気分も強まるかもしれません。

 昨日は日銀の金融緩和が好感されて大幅高となりましたが、本日は政府の追加経済対策が浮上と新聞で報じられ、公共事業の復活などを期待する動きも見られました。また、首都高速などの実質値上げなども報じられ、ますます政策の方向性が見えなくなったのではないかと思います。政策に関連した銘柄が株式市場でもてはやされるのもわかりますが、政府とは関係のないところでしっかりと収益を上げている企業などにもっと注目してもいいのではないかと思います。

 政府が経済を主導するとどうしても「お役所仕事」になりかねませんし、経済の拡大などを図ると単純に「公共事業」などに頼ることになってしまうのではないかと思います。税制の見直しや規制緩和をもっと進めれば、そこで新たな事業なども生まれ、日本の経済も拡大する、つまり、インフラを整備し、違反行為をしっかりと決めておけばその中で企業はしっかりと利益を出して行けるのではないかと思います。

 企業の行動を一挙手一投足までしばり、ばら撒き政策を進めることでは経済の拡大は望めず、ますます中国などに水をあけられることになってしまうのではないかと思います。少子化対策でもばら撒きで子供を増やすことを考えるのではなく、企業が成長し、二本国内の経済が成長することで子供を育てる余裕が生まれるような世界にして行けばいいのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.