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» 2010年03月15日 08時00分 UPDATE

それゆけ! カナモリさん:食べるラー油戦争勃発! 桃屋VS. エスビー食品 (1/2)

調味料だったラー油が、いま熱い。桃屋が2009年に発売した「辛そうで辛くない少し辛いラー油」が大人気を呼び、このほどエスビー食品も参入。“食べるラー油”という新境地で、新たな戦いが始まった。

[金森努,GLOBIS.JP]
GLOBIS.JP

それゆけ! カナモリさんとは?

グロービスで受講生に愛のムチをふるうマーケティング講師、金森努氏が森羅万象を切るコラム。街歩きや膨大な数の雑誌、書籍などから発掘したニュースを、経営理論と豊富な引き出しでひも解き、人情と感性で味付けする。そんな“金森ワールド”をご堪能下さい。

※本記事は、GLOBIS.JPにおいて、2009年3月12日に掲載されたものです。金森氏の最新の記事はGLOBIS.JPで読むことができます。


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 2009年8月に「食べられるラー油」をコンセプトに発売された、桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」。今なお、店頭では品薄が続き人気沸騰中である。そんな商品に対抗してエスビー食品が参入してきた。「食べるラー油戦争」はどうなっていくのか?

 2月末あたりからTwitterやSNS、または個人Blogで、桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」の愛称である「桃ラー」というキーワードが激増している。書き込みの内容を見てみると、ようやく生産が追いつき始めているようで、購入して試すことができた人が感想を書いてさらに口コミが拡大しているようだ。いぜん、というより一層大人気になっている。

 「桃ラー」はフライドオニオンとフライドガーリックを大量に用いて、そのまま食べてもサクサクとした食感でおいしいのが特徴だ。「ご飯にのせて食べた」「パンにも合う」「パスタに合わせると絶妙!」と、書き込みを見ると、さまざまな使用用途が開発されているのが分かる。

 元来はラー油など餃子のたれを作る時ぐらいしか使わず、台所の調味料入れに入っていない家庭も多かったはずだが、折しも、不景気で内食志向が高まっている中、絶妙なネーミングで登場し、「食べてみたらおいしかった!」というギャップ感が受けて大ヒットした格好だ。

 食に対する嗜好(しこう)の変化も追い風になっているようだ。2010年3月12日付日経MJの記事「辛味と旨みのヒット関数」が日経レストランが今年1月に行った調査を紹介、「『辛味』について、『以前よりやや強く、あるいは強く好むようになった』と回答した人は全体の23.0%とほぼ4人に1人の割合となった。昨年の調査では15.3%だったので、7.7ポイントの増加となる」と辛みが好まれており、また、「旨み」も同じ回答が23.4%にのぼる。2009年の調査では15.3%だったので、7.7ポイントの増加となると、旨みも同時に嗜好されていることが示されている。

 そんな桃屋の「辛旨」成功を見て猛追してきたのが、スパイス分野で長年トップの座を守り続けているエスビー食品である。3月23日発売予定の「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」。「年間売上高3億5000万円を目指す」(J-CASTニュース3月9日)と強気である。

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