相変わらず方向感のない展開となっています。為替や米国経済指標などに変化は見られるのですが、それらの変化をどこまで織り込んでいるのかがわからずに目先的な売り買いで右往左往しているだけの相場に見えます。先行きの不透明感が根強いと言われていますが、先が読めないのはいつでも同じことで、やはり、市場参加者がすくない=株式市場に魅力ないことが大きな要因でしょう。
休日を地方に分けて取得するなどと言う提言がありましたが、いったい何を考えているのでしょう?例えば株式市場であれば東京は休みで大阪は市場が開いているということになるのでしょうか?全く無意味な話だとしかいいようがありません。高速道路などの渋滞を緩和するためなどとも言っていますが圧倒的に大都市近郊の人口が多いのですから、その大都市が一斉に休めば渋滞が緩和されないと思います。
株式市場でも同じように株式を分析するときにある一面だけを見て、つまり、見易い方向からだけ見て売り買いを判断してしまうことも多く見られます。同じ形のチャートでも出現する水準によって底値となるのか、まだ下がるシグナルなのか正反対の答えが出てくることがあるのです。一方向から、あるいは出来ることからやって市場の分析をしていると確かに上がっていることには違いないのですが全く違った理由で上がっているので、次の動きに対処できないなどと言うことも良くあることなのです。
いつもこのコラムで述べているように、市場で何が起きているのか、どうすれば真実が、中身が把握できるのかを見ると次の動きが見えてきて、自分が何をしなければならないのかがわかってくるのではないかと思います。元の話に戻しますと、休日を分散させる目的もはっきりとしていないのではないかと思います。既に最近の傾向では料金もオフシーズンの方が安いということである程度分散されており、何も政府がお金を掛けて休日を分散させる必要はないでしょう。
慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤」
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