若い人、もっと自信を持って――「結婚は一番のセーフティネット」ツヴァイ・田路正社長(3/4 ページ)

» 2010年03月03日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

結婚相手紹介サービス業界が果たすべき役割

――日本は少子高齢化によって、人口の減少が進んでいます。また30代前半の独身率が増えていますが、このような環境をどのようにとらえていますか?

田路 いまから35年前の1975年、30代前半の独身率は男女ともに20%を切っていました。しかしその後は増え続け、2005年には男性の独身率が49.5%、女性は37.1%にもなりました。しかしながら国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、未婚者で「いずれ結婚するつもり」と考えているのは男女ともに9割前後。では独身にとどまっている理由は何かというと「適当な相手にめぐり合わない」(男性45%、女性49%)と答えている人が最も多い。このような状況を考えると、今後も結婚相手紹介サービス業界が果たすべき役割は大きいのではないでしょうか。

独身にとどまっている理由(出典:国立社会保障・人口問題研究所)

 独身の人が増えているということは、社会的に大きな損失だと考えています。その一方で、離婚する人が増えてきています。このことは大きな問題と受け止めるべきではないでしょうか。徐々にですが、結婚支援事業に取り組む地方自治体が増えてきています。さらに民間のノウハウを活用して成果を上げようとする地方自治体も出てきていますので、弊社も行政との連携を図りながら地域社会に貢献していきたいと思っています。

――経済産業省によると、結婚相手紹介サービス業を営む事業者は3700〜3900社ある、といわれています。たくさんある中で、御社の強みはどういったところにあるのでしょうか?

田路 弊社では入会していただく際に趣味や考え方、結婚への理想などについて詳しくお聞きします。そして自分にとって最適な相手のデータが届けられるわけですが、同時に相手にも自分のデータが送られるのです。つまり一方的ではなく、双方が納得して“会う”というシステム。また出会いのセッティングのほか、きめ細かく出会いをサポートさせていただいています。毎年、交際・婚約・結婚のお届けで退会されるのは6500〜7000人程度。これは全退会者の約半分を占めることになります。ちなみに日本の成婚者の約0.5%を、弊社がお手伝いしていることになります。

 このほか弊社の強みとして、業界唯一の上場企業(2007年、東証二部上場)であったり、イオングループの一員であることがあげられます。クレジット会社や銀行などグループのネットワークをご利用いただけます。また職場を越えた出会いを支援するため、官公庁や企業、労働組合など、いろいろなところと個別に契約(725社、2009年度現在)しています。

 また機密性の高い情報を扱っているので、1999年にはプライバシーマークを取得。さらに2004年には情報セキュリティに関する2大認証(ISMS、BS7799)、2005年にはISO27001を取得しました。2008年2月からは前受金保全措置を導入し、お客さまから預かった費用のうち、サービスを提供していない分については銀行に信託し、分別管理を行っています。

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