20〜49歳の男性に聞く、新聞を読まない理由どうなる? 紙メディア特集(1/2 ページ)

» 2010年03月01日 14時05分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 新聞の発行部数低迷が続いている中、どの年代の人が新聞とよく接しているのだろうか。20〜49歳までの男性に聞いたところ「45〜49歳」(54.4%)の人が最も多く、次いで「40〜44歳」(49.3%)であることが、M1・F1総研の調査で分かった。最も少なかったのは「20〜24歳」(34.9%)で、3人に1人にとどまった。

 また積極的に新聞を読んでいる人を見てみると、20〜34歳(21.1%〜24.7%)と35〜49歳(32.8%〜35.5%)では、閲覧率に大きな差が見られた。「20〜34歳の新聞に対する認識は、上の層とは大きく異なることが予想される」(M1・F1総研)という。

(出典:M1・F1総研)

 ただ若者に新聞が読まれないのは、活字に対する抵抗があるからではないようだ。というのも「活字を読むのは好きな方である」と答えた割合は、年代別に差はほとんどなかった。さらに「書籍」「雑誌」「ニュースサイト」を読む頻度は年代による差はなく、むしろ「フリーペーパー」や「ブログ」を読むというのは若い人に目立った。この結果を受け、M1・F1総研は「若者が新聞を読まないのは、“活字離れ”ではない別の要因があるようだ」としている。

新聞を読まない理由

 なぜ新聞を読まないのだろうか。新聞を読まないという人に、その理由を聞いたところ「料金がかかるから」(62.6%)と答えた人が最も多かった。次いで「読むのに時間がかかるから」(37.9%)、「ほかのメディアから得られる情報で足りているから」(24.5%)、「ゴミが増えるから」(22.8%)、「余計な情報が多いから」(18.3%)と続いた。

新聞を読まない理由(出典:M1・F1総研)

 普段、どのようなメディアに接していますかと聞いたところ、20〜34歳の人は「PCサイト」「携帯電話サイト」「ブログやSNS」「動画配信サイト」といった回答が目立った。「インターネットに日常的にアクセスし、常に自分で好きなときにほしい情報を取りにいける環境にあるといえる」(M1・F1総研)。さらに「本・書籍」「フリーペーパー」などにも積極的に触れており、上の年代よりもより多くの情報に囲まれているようだ。

(出典:M1・F1総研)

 効率的に情報を収集したいという人はどのくらいいるのだろうか。20〜34歳の人で「効率的に情報を収集したい」と答えた人は86.2%と、35〜49歳(76.0%)と比べて高かった。一方、20〜34歳の人は「新聞での情報収集は時間がかかる」「余計な情報が多い」と答えた人が多かったことから、新聞は効率的に情報収集することが難しいメディアと見ているようだ。

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