<NYダウ>10325.26△4.23
<NASDAQ>22238.26△4.04
<為替:NY終値>88.92-88.98
引き続き欧州での金融不安に対する懸念は根強いのですが、朝方発表されたGDPの改定値が上方修正となったことやシカゴ購買部協会景気指数(PMI)が前月から上昇、予想を上回ったことに加え、週末の手仕舞いの買戻しもあって堅調となりました。一方で、中古住宅販売や消費者信頼感指数が芳しくない内容だったことからヘッジ売りや手仕舞い売りも多く上値も重く、小幅高に止まりました。景気回復も確認できるのですが、回復に鈍さが気になるというところでしょう。
公定歩合の引き上げと言う「出口戦略」=金融正常化への第一歩は踏み出したものの、その先に進めるような状況ではないということのようです。欧州での金融不安も引き続き根強く、値ごろ感からの買いは見られても積極的に上値を買い上がるような、週末にしっかりと持ち高を持って過ごせるような雰囲気ではないということなのでしょう。所謂、「リーマン・ショック」と言われた一連の信用収縮の動きが刷り込まれており、リスクを取る事にまだまだ抵抗があるということだと思います。
個別には米医療改革に関する法案成立の進展が見られず、法案成立で収益が圧迫される懸念が薄れたことからシグナなど医療保険株が高く、メルクなど医薬品株も堅調となりました。香港の消費者向け金融事業の売却が報じられたGE(ゼネラル・エレクトリック)は堅調、JPモルガン・チェースは大幅高となり指数の下支えとなり、堅調な業績見通しを発表したギャップも大幅高となりました。逆に、朝方発表した決算で赤字幅が予想を上回ったAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)は大幅下落、投資判断や目標株価が引き下げられたパームが大幅下落、モトローラも投資判断を引き下げられ、軟調となりました。
先週末の日本市場は米国株安や円高など売り材料もあり、外国人も売り越し基調と伝えられのですが、朝方発表された鉱工業生産指数が予想を上回ったことや円高が一服となったことに加え、持高調整の買戻しも見られ堅調となりました。方向感なく小動きで底堅いながらも上値の重い展開でした。決定的な売り買いの材料に乏しく、売り方も買い方も手仕舞いが中心となっていたものと思います。
米国市場は底堅い堅調な展開でしたが、日本市場は円高を嫌気するように売り先行となりそうです。欧州での金融不安の波及が懸念されることに加え、円高となったことで、足元の企業業績の上振れ期待が萎んでしまう可能性もあり、下値を試す動きとなりそうです。景気回復期待は引き続き根強く、底堅さも見られるのでしょうが週末のヘッジ売りの買戻しなどが一巡したあとに為替が円安に戻らないと売りなおされる場面もあるのではないかと思います。
日経平均はまだまだ下値を試す動きがあるのかもしれません。10100円台半ばから200円台半ばが上値の目処となってしまいそうで、10000円を意識する水準まで調整となるかもしれません。今月も決算月で持高調整の売りなども懸念され、本日の相場が軟調となるようであれば、一旦は10000円を割り込む場面も出てくるかもしれません。本日堅調となれば、逆に10100円台半ばの水準が下値で、10500円から600円までのもみ合いが続くということになりそうです。
◇2月の新車販売台数(自販連)
◇2月の米ISM製造業景況感指数
◇1月の米個人消費支出
◇1月のユーロ圏失業率
◇決算・1月期:積水ハウス(1928)
◇決算・5〜1月期:ザッパラス(3770)
◇決算・10〜12月期:英HSBC
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