国家公務員の不祥事で、非常に問題だと思うこと

» 2010年02月22日 12時25分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
 国家公務員の倫理感について、現在、どのような印象をお持ちですか? (出典:人事院・国家公務員倫理審査会)

 国家公務員の倫理感について、どのような印象を持っていますか? 人事院・国家公務員倫理審査会の調査によると、「全体として倫理感が高いが、一部に低い者もいる」(45.2%)と答えた人が最も多く、次いで「全体として倫理感が低いが、一部に高い者がいる」(21.7%)、「どちらともいえない」(20.6%)であることが分かった。また「倫理感が低い」という人は8.1%、「倫理感が高い」はわずか1.8%だった。

 昨年度(平成20年度)の調査結果と比べると、「全体として倫理感が高いが、一部に低い者もいる」と答えた人は9.5ポイント減少、一方「全体として倫理感が低いが、一部に高い者がいる」は3.5ポイント増加した。

国家公務員の不祥事で問題だったと思うこと

 過去1年間ほどにマスコミで報道された国家公務員の不祥事で非常に問題だと思うのは何だろうか。この質問に対し、最も多かったのは「天下り問題」(72人)、次いで「タクシー内接待問題」(46人)、「社会保険庁年金記録問題」(44人)と続いた。ちなみに昨年度の調査では「社会保険庁の年金問題」(226人)がトップ。次いで「タクシー内接待問題」(144人)、「防衛省 前事務次官問題」(95人)だった。

(出典:人事院・国家公務員倫理審査会)

 国家公務員の倫理感などについて、意見や提言を聞いたところ「公務員は自分たちの利益ばかり追求し、一般会社員よりも意識が低いと感じる。せめて基本的な職務に対する意識を再確認し、徹底すべき」「人間誰しも決められたことは承知していても、長い間には、慣れ、マンネリ化し、忘れがちになる。そのため幹部職員を含めて定期的に研修していくことが必要である」「不祥事を防ぐことよりも不祥事を起こした公務員の厳罰化に力を入れてほしい。公務員は、国、地方合わせて400万人以上いるわけだから、ある程度個々人が問題を起こすのは当然だと思う。しかしながら、その後の対処があいまいであるために批判が起こるのではないかと思う」など厳しい意見が目立った。

 アンケートは2009年11月18日からから12月7日にかけて実施。公募した市民モニター500人のうち448人が回答した。

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