コラム
» 2010年02月22日 08時00分 UPDATE

ちきりんの“社会派”で行こう!:スーツ売り場から見える社会 (1/2)

バリエーションが豊富な男性用スーツと違って、女性用スーツは選択肢が少ない、と嘆くちきりんさん。「スーツ売り場から社会が見える」とちきりんさんは説きます。

[ちきりん,Chikirinの日記]

「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは?

はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。

※本記事は、「Chikirinの日記」において、2007年7月3日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。


 街ではたくさんの洋服が売られていますが、フォーマル、ビジネス、カジュアルなどの用途別にみるとどんな内訳になっているのでしょうか。紳士服の場合、若い世代向けではカジュアル比率がかなり高いし、年配向けではビジネス比率が高そうです。

 売上高、販売点数、販売面積のいずれで見るかでも違うのでしょうが、ざっとデパートなどの紳士服売り場を思い起こすと、ビジネス衣料は売り場の半分くらいを占めているように見えます。

 男性用の場合、デパート以外でもスーツ専門店(ロードサイド店)が全国にありますし、ブランドの路面店でも、会社で着られるスーツやシャツ、コートのコレクションは豊富に揃いますよね。

 一方、女性用の場合、そもそもビジネス衣料という概念がないように思えます。ちきりんの知る限り日本には「女性用ビジネス服」の専門店は存在しないし、デパートにも「女性用ビジネススーツ売り場」自体が存在しません。シャネルやクリスチャン・ディオールなどのブランドには、エレガントスーツのコレクションはありますが、自営業の女社長でもない限り、アレを着て会社には行けないと思います。

ah_shaneru.jpg シャネル公式Webサイト

 なので、女性が会社に着ていくスーツを探す場合は、比較的スーツが多い店を複数店舗回ってみて比べて買う、ということになるのですが、これがとても不便です。だって、2つの迷っているスーツが別のフロア(もしくは、別の地域の別のお店)で売られているわけで、「鏡の前で迷っているスーツを直接比べる」ことができないのですから。

 そんな苦労をする女性からすると、男性のスーツ売り場は驚愕です。体型と身長を分けて選べたり、シャツでも首周りから腕の長さまで選択肢があるなんて。女性用のスーツでは、3サイズ揃えてあれば上出来だし、時には「うちはワンサイズです」というお店もあります。サイズが合っても、素材やデザインが1種類しかない場合もよくあります。

 紳士服売り場ではどんな体型向きのサイズでもほぼ揃っている上に、生地の素材や色味、値段、ワンボタンからスリーボタンまで多彩なスタイルのバリエーションが1カ所に集まっていますよね。最近は“機能性スーツ”の開発も進んでいて、「何て便利なんだろう」と思います。女性用スーツには、いまだにポケットが1つもないスーツがたくさんあるのに!

 最近、デパートは売り上げが縮小してどこも苦しそうですが、なぜ女性向けスーツ専用フロアを作らないのかとても不思議です。東京なら「そこに行けば、どんな体型の人も、会社に着ていく服が必ず揃う」売り場を作れば、リピーターやまとめ買いする人も多く集まって、すごく流行ると思うのですけどね。

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