人事採用担当者の73.5%、2011年の就職戦線は“氷河期層”

» 2010年02月16日 15時19分 公開
[Business Media 誠]

 企業の人事採用担当者は2011年の就職戦線をどのように見ているのだろうか。人事採用担当者に聞いたところ「氷河期」(53.5%)と「超氷河期」(20.0%)を合わせた“氷河期層”という人は73.5%であることが、楽天リサーチの調査で分かった。特に超氷河期という人は2009年10月に実施した調査と比べ、7.5ポイントも増加した。「採用活動が本格化する中、現場の採用担当者として例年以上に活発に活動する学生の姿を通し、今年の就職活動の厳しさを改めて実感しているのではないだろうか」(楽天リサーチ)としている。

(出典:楽天リサーチ)

 2011年卒の新卒採用の人数について聞いたところ、「昨年(2010年度)に比べ採用人数は横ばいの予定」(39.1%)が最も多かった。次いで「昨年に比べ採用人数は減らす予定」(23.5%)、「昨年に比べ採用人数を増やす予定」(11.3%)と続いた。採用人数を減らすと答えた人に、具体的に減らす割合を聞いたところ「11%〜20%減」(26.1%)がトップ。以下「41%〜50%減」(18.1%)、「51%以上」(16.5%)と続いた。

 一方、採用人数を増やすと答えた人に、どのくらい増やすかを聞いたところ「1%〜10%増」(32.2%)が最も多かった。このほか「11%〜20%増」(27.8%)、「51%以上」(20.0%)だった。この結果から「採用人数を増やす企業は微増、減らす企業は大幅減という傾向がうかがえた」(楽天リサーチ)

学生の意識に変化

 就職活動を行っている学生の意識にどのような変化が出ているのだろうか。人事採用担当者に聞いたところ「エントリー数が増えた」(45.2%)が最も多かった。このほか「説明会などイベントの参加者が増えた」(40.1%)、「就職活動に不安を感じている人が増えた」(37.2%)など、「より積極的な学生の姿勢を人事担当者は肌で感じ取っているようだ」(楽天リサーチ)

(出典:楽天リサーチ)

 インターネットによる調査で、20〜69歳の人事担当者800人が回答した。調査期間は1月29日から2月1日まで。

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