第27鉄 運行終了まであと1カ月――さらば、寝台特急「北陸」杉山淳一の +R Style(5/5 ページ)

» 2010年02月15日 20時15分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]
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 実は「北陸」とほぼ同じ時間帯に座席タイプの急行電車「能登」も走っている。こちらは寝台なし。昼間の電車と同じ座席だ。「能登」も3月のダイヤ改正で毎日の運行はなくなり、繁忙期のみの臨時列車になってしまう。まだ走ってくれるだけ嬉しいけれど、座席列車ではバスと差別化しにくい。

北陸と同じ区間を走る夜行急行「能登」。このボンネット形電車3月のダイヤ改正で引退。3月までは毎日運行するが、今後は別の車両で多客期のみ運行する予定

 ぐっすり眠って移動できる「北陸」の廃止は本当に残念だ。このまま夜行列車は淘汰されてしまうのだろうか……。

2008年3月14日、東京〜大阪間を走る寝台急行列車「銀河」のラストランの日、東京駅はあり得ない数の人であふれた。来月、北陸のラストランの時も上野駅はこのようにごった返すのだろうか(参照記事)

今回の電車賃

金沢−東京 1万7110円 (内訳:JR乗車券 7980円+特急料金 2830円+B寝台個室料金 6300円)

※東京発で往復利用する場合、「北陸フリーきっぷ」がオトク。往復で2万1400円だ。金沢発の往復利用の場合は、「首都圏往復フリーきっぷ」がオトク。こちらは往復2万2320円


著者プロフィール:杉山淳一

著者近影(2006年5月に閉館した、東京・万世橋の交通博物館にて)

 肉食系鉄道ライター(魚介類が苦手)にして、前世からの鉄道好き。生まれて間もなく、近所を走っていた東急池上線の後をついていったという逸話あり。曰く「いつもそばを走ってたから、あれが親だと思った」

 コンピューター系出版社でゲーム雑誌の広告営業を経験した後、フリーライターとなる。オンライン対戦ゲーム、フリーウェア、PCテクニカルライティングなどデジタル系の記事を専門とし、日本初のEスポーツライターとしてオンライン対戦ゲーム競技を啓蒙する。

 趣味は日本全国の鉄道路線探訪で、現在の路線踏破率は約8割。著書は『もっと知ればさらに面白い鉄道雑学256(リイド社)』『知れば知るほどおもしろい鉄道雑学157(リイド社)』『A列車で行こう8 公式ガイドブック(エンターブレイン)』など。


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