商品市況の上昇や経済指標の好転を受けて連日の大幅高清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2010年02月03日 08時40分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>10296.85△111.32

<NASDAQ>2190.06△18.86

<為替:NY終値>90.36-90.42

商品市況の上昇や経済指標の好転を受けて連日の大幅高

 住宅関連の好材料などを受けて連日の大幅高となりました。朝方発表された昨年12月の仮契約住宅販売指数が前月比で小幅に上昇、住宅建設大手の四半期決算が予想を上回ったことに加え、信用収縮懸念が一服となったことで買戻しを交え商品市況が堅調となったことから、前日の大幅高の反動で軟調な始まりとなったものの、すぐに切り返して堅調、戻り売りをこなしながらじり高となりました。新金融規制案についての公聴会を控えて積極的に買い難い中で買戻しも入ったようです。

 金融規制の問題で大きく売り込まれましたが、いざ金融規制案の具体的な中身が見えて来ることになると売られ過ぎの反動も出たようです。ただ、実際に規制がどこまで行われるのか、など不透明な要素も多く、金融緩和の「出口戦略」と併せて今後相場の上値を抑えそうです。景気回復・業績回復を織り込んで適正な水準を探すように経済指標や業績動向などに市場全体で一喜一憂することになりそうです。

 個別には市場予想に反して一株利益が黒字となったDRホートン(住宅建設)が大幅高、連れて住宅関連枝銘柄が堅調となりました。ハイテク銘柄は利益確定売りに押されて上値も重いもののインテルやアップルなど堅調なものが目立ちました。金融株も金融規制に対する懸念が薄れたことから堅調なものが多く、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカなど堅調となりました。金価格は堅調でしたがパブリック・ゴールドやニューモントマイニングは軟調、原油価格の上昇を受けてエクソン・モービル、シェブロンの石油株は堅調となりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は米国株高や商品市況高、為替の落ち着きなどを好感して買い先行となり、好決算に敏感に反応する動きもあって大幅高となりました。目先的な底入れ感が強まったことで、買い戻しを急ぐ動きもあり、指数を押し上げる要因となったものと思います。為替が落ち着いていることから業績回復が期待されるハイテク銘柄や自動車株などが買われ、商品市況が堅調なことかた非鉄株や商社株が物色されて指数を押し上げ、大幅高となりました。

 米国市場が連日の大幅高となったことや為替も比較的落ち着いていることから、本日の日本市場は戻りを試すように堅調となりそうです。下値もしっかりと節目と見られる水準で確認出来たこともあり、値ごろ感からの買戻しなども入る可能性もあり、また、好決算を発表しながらも地合いの悪さから材料出尽くしとして売られていたような銘柄も買い直されて来るのではないかと思います。半導体関連のハイテク銘柄や商社株などの戻りを期待しても良いのではないかと思います。

 下値の節目と見られる10100円台半ばから200円台半ばでしっかりと下値、目先的な底値が確認できたことで今度は戻りを試すことになりそうです。節目と見られる水準は取りあえずは10500円〜600円水準であり、その水準を目指すことになるのでしょう。決算動向に反応しながらも、日経平均がその水準になるまでは比較的安心して買えるという雰囲気になって来るのではないかと思われ、昨年8月のもみ合いと同じ様な展開となって来るのではないかと思います。

本日の注目点

◇1月の米ISM非製造業景況感指数

◇決算・4−12月期:ホンダ(7267)、デンソー(6902)、三菱自動車(7211)、アイシン精機(7259)、豊田合成(7282)、ヤマハ(7951)、豊田通商(8015)、豊田自動織機(6201)、旭化成(3407)、住友化学(4005)、東洋ゴム工業(5105)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)、日新製鋼(5407)、日本精工(6471)、シャープ(6753)、船井電機(6839)、三井化学(4183)、帝人(3401)

◇決算・11−1月期:米シスコシステムズ

◇決算・10−12月期:米ファイザー、コムキャスト

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