米国株高や為替の落ち着きを好感し、目先筋の買い戻しも交えて大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2010年02月02日 16時15分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 引き続き決算動向に反応しながら海外市場高や為替の落ち着き、金融不安の緩和などから堅調な相場、指数は大幅高となりました。前日の相場で指数の下値が確認された感がもあり、買い戻しを急ぐ動きもあったものと思います。決算動向も予想されていたこととは言え、比較的堅調なものが多く、業績回復が鮮明になる中で買い直されるものもあったようです。

 指数は堅調となり、ほぼ全面高となりました。決算発表に反応しているので仕方ないとの見方もありますが、売買高は今一つ盛り上がらず、物色対象の方向性も見えな移転買いの中で指数は大幅高となりました。目先の需給要因で持高調整の売り買いが中心となっているのかもしれません。昨日堅調となっていた食品株などのディフェンシブ銘柄は冴えない展開となり、海外での商品市況の反発を受けて商社株などは堅調となりました。

 決算発表に反応する動きもあって堅調となりましたが、業績の改善を受けて買われているにしては買いが長続きしないような感じです。物色対象も定まっておらず、目先筋の買いであちこち「食い散らかしている」ような感じです。相場の指針となるものが見えず、目先の株価の動きだけに反応するものが多く、また、決算発表にしても決算の内容そのものよりも、決算発表に対しての株価の反応に反応するようなことが多いのではないかと思います。

 好決算を発表しながら目先筋がばたばたと食い散らかして放置され、値動きが悪くなってじりじりと値を下げてしまったような銘柄も見られ、あるいは好決算ながらも値動きの悪さだけで見送られた銘柄などは本日のようにちょっとした相場の好転、地合いの好転が見られればすぐに買い直されることになるのではないかと思います。決算発表に敏感に反応する相場だからこそ、もっと決算の内容や先行きの見通しなどをしっかりと確認してみてもいいのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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