コラム
» 2010年01月29日 08時00分 UPDATE

吉田典史の時事日想:もしかして……“採用ミス”と呼ばれていませんか (1/3)

会社で“採用ミス”という言葉を聞いたことがある人も多いのでは。会社が期待したほどの実績を残せていない人のことを指すケースが多いが、このようなレッテルを貼られないようにするためにはどのようにすればいいのか。2人の専門家に話を聞いた。

[吉田典史,Business Media 誠]

著者プロフィール:吉田典史(よしだ・のりふみ)

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2005年よりフリー。主に、経営、経済分野で取材・執筆・編集を続ける。雑誌では『人事マネジメント』(ビジネスパブリッシング社)や『週刊ダイヤモンド』(ダイヤモンド社)、インターネットではNBオンライン(日経BP社)やダイヤモンドオンライン(ダイヤモンド社)で執筆中。このほか日本マンパワーや専門学校で文章指導の講師を務める。

著書に『非正社員から正社員になる!』(光文社)、『年収1000万円!稼ぐ「ライター」の仕事術』(同文舘出版)、『あの日、「負け組社員」になった…他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)など。ブログ「吉田典史の編集部」


 3週間ほど前にうかがった大手メーカーNの人事部社員(役職者)がこう言っていた。「毎年、“採用ミス”と言えるような人が少なからずいるんですね。採用試験では厳しいふるいにかけているのですが……」。採用ミスという言葉に定義はないが、ある程度、共通認識らしきものはあると私は思う。それは新卒にしろ中途にしろ、入社して数年間の言動や仕事の実績などが期待したほどに達していない人のことを意味する。

 今回の時事日想は、人事コンサルタントの2人を取材した。お尋ねしたポイントは、新卒もしくは中途採用試験を経て入社した人が「採用ミス」といった評価を受けないようにするためにはどうすればよいか、というもの。数百社の企業から労務相談を受けてきた特定社会保険労務士・冨樫晶子氏は、業界・業種・規模を問わず、採用ミスは少なからずあることを認めたうえでこう語る。

 「新卒の場合、会社はすぐに大きな成果(実績)は求めていないでしょうね。むしろ、仕事に興味や関心を持って取り組むことができるか、職場や仕事などの状況を把握した上で行動を取ることができるかなどを評価していると思います。当然、上司との良好な人間関係も大切な要素です」

 冨樫氏が繰り返し述べたことは「仕事への姿勢」だ。これはメディアなどではあまり指摘されないが、会社員をしていく以上、理解しておきたい。いま、私の手元に首都圏に拠点を設ける信用金庫の人事考課表がある。これを基に説明しよう。しかしこの資料を渡してくれた人と私との間で合意があり、そのすべてを掲載することはできない。あくまで部分的に紹介する。

 20〜30代前半までくらいの一般職(非管理職)を対象にした評価項目は、主に「業績評価」と「行動評価」の2つである。前者はその期間における実績であり、後者はさらに次のような項目で構成される。「協調性」「積極性」「能力開発への取り組み」など。

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