仕事・家庭・趣味のどれを大切にするの?――“3×3分割図”で人生設計ちきりんの“社会派”で行こう!(1/2 ページ)

» 2010年01月25日 08時00分 公開
[ちきりん,Chikirinの日記]

「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは?

はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。

※本記事は、「Chikirinの日記」において、2006年4月21日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。


 最近、「仕事と家庭は両立できますか?」とか「ワークライフバランスは?」と学生さんなどからよく就職相談を受けます。そんな時、ちきりんが説明するためのツールとして使っている「人生3×3分割図」というものを今回はご紹介しましょう。

 まず、人生の時間を、自分で人生を決め始める20歳から、平均寿命の80歳くらいまでの間で「20年×3つ」に分けます。また、それぞれのステージで時間をどう使うかを「仕事」「趣味(個人の時間)」「家庭」の3つに分けます。

 そして、「この3つの20年という時間を、仕事、趣味、家庭の3つにどう配分するか」と考えるのです(時間軸は10年区切りで使ってもよいと思います)。

人生3×3分割図

 例えば下図は、「猛烈サラリーマン」の人生です。ごく若いころは少しは趣味もあったものの、その後は仕事だけの人生。家庭があってもこういう人はいて、自営業ならいいのですが、会社員の場合は定年で「仕事」が消えると、「残りの20年、何をやっていいか分からなくなる」というパターンです。

猛烈サラリーマン

 次は、「家事に協力的な共働き夫」です。若いころは仕事も趣味もと充実した日々を送り、家庭、子どもができたら個人の趣味をあきらめ、仕事もセーブしながら育児や家事を分担。定年後は家族の時間と趣味を楽しむ、というパターンです。

 ただし、子どもが小さい間は自分の趣味に使える時間はごく限定的で、1人で好きに旅行するとか、日曜日に部屋にこもって趣味に没頭するのは難しくなるでしょう。

家事に協力的な共働き夫

 一方、世の中には家庭を持たず、下図のように仕事は最低限で、人生のほぼすべてを個人の趣味嗜好のために使う人もいます。趣味嗜好は人によって異なり、だらだらのんびり過ごす人もいれば、ボランティア活動や登山などでアクティブに活動する人もいます。

趣味人生

 そして最後が働くお母さん。これを先ほどの「家事に協力的な夫」と比べてみてください。夫の方には子育て時期にも「趣味」という個人の時間が少しは確保されていますが、お母さんの方はこの時期、ピンクの部分はなくなるものです。

 夫がある程度協力してくれても、やはり女性の負担は膨大です。ワーキングマザーでは「仕事と家庭の両立はできるものの、自分の時間は土日も含めて皆無に近い」という人も多いのです。

ワーキングマザー
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