破門のピンチに陥った貴乃花親方を救う「GTOの法則」(2/3 ページ)

» 2010年01月21日 08時00分 公開
[木田知廣,INSIGHT NOW!]
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ピンチを救う社内政治の源泉

 さて、では貴乃花親方はこのピンチから立ち直り、角界の改革を実現するためにはどうしたら良いのでしょう? という時にぜひ参考にしてほしいのが「社内政治力の五大源泉」。その中でも今回は特に「派閥」、つまり利害を同じくする人が多数集まることにより政治力を持つことにフォーカスを当ててみたいと思います。

 派閥と聞くと、何だかイヤーな感じを持つ人もいるかもしれませんね。一般的にはあまりいいイメージは持たれてない言葉ですので。それこそ密室政治の象徴のようになっていて、「組織変革を実現するために派閥を作る」というのは、ミイラ取りがミイラになるようで、本末転倒と感じる人もいるかもしれませんが……ちょっと待って。

『課長島耕作』

 まず、派閥は「社内政治を語る上では避けて通れない現実(リアリティ)」ということを肝に銘じておきましょう。『課長島耕作』の主人公のように派閥に属さない生き方ができれば良いのですが、これはあくまでもおとぎ話。現実の世界では、自分の思いを実現して成果につなげるためには派閥を形成し、効果的な運営を行い、影響力を発揮するのは必要不可欠です。

 事実、貴乃花親方も賛同者を集めて影響力を発揮しようと試みています。報道によると、下記の人たちは貴乃花親方を支持して、一門から破門されることも辞さないとのこと。

  • 間垣親方 (元横綱2代目若乃花)
  • 音羽山親方 (元大関貴ノ浪)
  • 大嶽親方 (元関脇貴闘力)
  • 阿武松親方 (元関脇益荒雄)
  • 二子山親方 (元十両大竜)
  • 常盤山親方 (元小結隆三杉)

 現役時代に同じ部屋で活躍した力士の名前も見えて、結束の固さがうかがえます。このメンバーをコアとして派閥を形成できれば、大逆転で貴乃花親方の理事就任、そして、ひょっとしたら新しい一門をうち立てることになるのかもしれません。しかし、そのためにも、ぜひ派閥の運営を上手にやってほしいところ。

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