目先的な過熱感に加え円高や米国株安、政局不安から売りが嵩んで大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2010年01月18日 16時06分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 週末の米国市場が軟調となったことや為替が円高に振れたことなどから売り先行となりました。目先的な過熱感が強かったことや政局の不透明感も根強く、外国人は本日も買い越しと伝えられたのですが、売りが止まらず大幅下落となりました。節目と見られる10800円水準では下げ渋る場面もありましたが、相変わらず市場参加者が少ないことから戻りも鈍く、最後は買いも入ったものの大幅下落となりました。

 「外国人買い」期待が強いなかで、外国人は本日も買い越しと伝えられたにもかかわらず大幅下落となりました。週末の米国市場でも予想を上回る決算を発表したにもかかわらずインテルが大幅下落となるなどこれまでの景気回復を織り込んでの強気一辺倒から若干変化が見られるのかもしれません。「知ったら終い(しまい=仕舞い)」と言われますが期待された決算であっただけに「織り込み済み」となったものと思います。

 本日の新聞で「ツイッター」と言うインターネットの「つぶやきツール」について好感するような記事が見られましたが、実際に「ツイッター」と言うものを見たこともさわったこともなかったので、「ツイッター」デビューをして見ました。何がどのように使えるのかまだまだ良くわかりませんが、このコラムで述べているようなことを「つぶやけ」ば良いのかと思っています。これをビジネスとしてどのように利用して行くかということなどは今後インターネット関連各社がいろいろと考えて来るのでしょうが、日進月歩の技術の中でこうした新しいものの中に新たなビジネスが眠っているということなのでしょう。

 インターネット関連などは特にそうした傾向があるのかもしれませんが、企業の収益の柱やビジネスモデルが変わるときにその企業の収益状況が一変することも多々あり、その変化を買うということは投資の効果が高いことが多いと思います。古くは繊維会社が化学会社に変わったり、ソフト販売会社が投資会社を経て通信会社に変わったりとその業態が大きく変わることがその企業の飛躍につながるということなのです。しかもそれが「うまく行っているうちに」どれだけ業態を変化できるか、進化できるかということに注目してみてもいいのかもしれません。今回のような不況をどのように乗り切ったのかそれぞれの会社の経緯を検証してみてもいいかもしれません。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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