<NYダウ>10545.41▼1.67
<NASDAQ>2288.40▼2.68
<為替:NY終値>91.98-92.04
朝方発表になった住宅価格指数は底堅く、消費者信頼感指数も改善しているとされたことで買い先行で始まり堅調な展開が続きましたが「出口戦略」が懸念されることやダウ平均が6連騰となっていたこともあり、さすがに利益確定売りもかさんで、最後は軟調となりました。それでも、下値を売り叩くような動きはなく、景気回復を織り込む格好で底堅さも見られました。クリスマス休暇から年末の連休が続いて市場参加者も少なく、方向感のない展開となりました。
景気回復を織り込む過程で経済指標の好転も見られるようになっており、あと一つ二つ好転の兆しが見られるような経済指標の発表があると今度は「出口戦略」が一段と取り沙汰されるものと思います。まだ、雇用や個人消費に回復の兆しは見られるものの確信が持てないという段階なのでしょうが、商品市況が堅調な中で個人消費などの回復に確信が持てるようであればインフレ懸念もあいまって「出口戦略」が取り沙汰されるのでしょう。
個別には特に大きく動いているものはありませんが、パブリック・ゴールドが金価格の下落を受けて軟調となりアップルも利益確定売りに押されて軟調となるといった状況です。原油価格は堅調なのですがシェブロンやエクソン・モービルが軟調となるなど、特に材料に反応するというよりは持高調整で高安まちまちとなった感じです。金融株も大きく下げるものはありませんでしたが、バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなど軒並み軟調となっていました。インテルやマイクロソフトは買戻しもあって堅調となりました。
昨日の日本市場は手掛かり材料に乏しい中で終始方向感のない展開となりました。年末ということで積極的な売り買いはなく、目先筋の売買と手仕舞いの売り買いが中心となっており、売り急ぐ動きも買い急ぐ動きもなく、年初来高値圏でのもみ合いとなりました。為替が1ドル=92円を超えて円安になるなどの材料もなく、市場参加者が限られた中で小動きとなりました。
いよいよ今年最後の取引となりましたが、為替が1ドル=92円台に入ったことで、来年に対する期待と御祝儀などから輸出株中心に買われ底堅い堅調な展開となるものと思います。懸念された為替相場で円高懸念が薄れたことで、円高を嫌気して買い切れなかった銘柄などにも買いが期待されます。ただ、まだ為替も92円台に入っただけということで節目を抜け切っておらず、ここから再び円高になる懸念が払拭されたわけでもなく、利益確定売りなどもあって上値もある程度限られて来るものと思います。
日経平均は円安となったこともあり、8月の引け値ベースの高値を抜けて、引け値ベースでは年初来高値更新となりそうです。ただ、取引時間中の高値(10767円)である10800円水準では利益確定売りもあり、上値も重くなり一気には抜け切れないと思います。年末の持高調整と御祝儀買いや「お化粧買い」がせめぎ合うことになるのでしょうが、新年からの東証の新システムのこともあり、手仕舞い売りも多く円安の割りには上値も重くなるかもしれません。
◇政府が経済成長戦略を決定の予定
◇大納会(東証など)
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