大阪の中小企業で働く人も厳しい……27万3685円の冬

» 2009年12月04日 14時22分 公開
[Business Media 誠]

 日本経団連がまとめた冬のボーナスの支給額は、昨年比15.92%減の74万7282円だったが(関連記事)、中小企業の支給状況はどうなっているのだろうか。大阪市信用金庫の調査によると、冬のボーナスを「支給する」と答えた企業は昨年に比べ6.1ポイント減の56.2%であることが分かった。一方「支給しない」という企業(43.8%)の内訳を見てみると、「ボーナスは支給できないが、小額の手当てを出す」のは28.8%(昨年比1.1ポイント減)、「全く支給しない」のは15.0%(同7.2ポイント増)と、厳しい状況がうかがえた。

 業種別に見てみると、支給企業の割合が最も多いのは「卸売業」で63.9%。次いで「サービス業」の57.4%、「製造業」の57.0%と続いた。逆に、最も低かったのは「小売業」で41.5%だった。また従業員規模別で見てみると、規模が小さくなるほど支給企業の割合は低くなっており、「50人以上」の92.3%に対し、「20人未満」では50.6%。規模間の差は41.7ポイントと、昨年の28.2ポイントより拡大した。

ボーナスの支給状況(出典:大阪市信用金庫)

 同信金の取引先企業1004社が回答した。調査時期は11月中旬。

1人当たりの平均支給額は27万3685円

 冬のボーナスを支給すると答えた企業は、どのくらい支給するのだろうか。1人当たりの平均支給額は27万3685円で、昨年に比べ9400円減(3.32%減)だった。「支給企業の割合に加え支給額も減少するなど、中小企業における冬のボーナス支給状況は、厳しい経済情勢を反映したものとなっている」(大阪市信用金庫)

 業種別に見てみると、最も多かったのは「サービス業」の30万674円、次いで「卸売業」の29万9191円、「製造業」の26万9508円と続いた。一方、最も少なかったのは「小売業」の24万2215円、「運輸業」の24万3881円、「建設業」の25万5300円という結果に。

ボーナスの支給額の状況(出典:大阪市信用金庫)

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