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» 2009年12月03日 16時42分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」夕刊:円キャリー取引? と見られる買いも入り大幅高 (1/2)

[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 9977.67円 △368.73円
売買高 24億8656万株
日経平均先物 9950円 △320円
売買代金 1兆6310億円
TOPIX 888.04 △29.30
値上がり銘柄 1531銘柄
東証マザーズ指数 404.30 △5.81
値下がり銘柄 107銘柄
日経ジャスダック平均 1136.99円 △7.41円
変わらず 44銘柄
騰落レシオ 75.54% △9.36%

日経平均

円キャリー取引? と見られる買いも入り大幅高

 米国市場はまちまちとなったのですが、為替が円安となったことや外国人売買動向(市場筋推計、外資系10社ベース)が大幅買い越しと伝えられたことから買い先行となりました。米国で個人消費が緩やかに回復しているということで長期金利が上昇、円からドルへの資金移動起こり、「円キャリー取引(円で資金調達をして投資をすること)」の買いが入り、買い戻しを急ぐ動きもあってほぼ全面高、大幅高の始まりとなりました。寄り付きの買いが一巡した後も利益確定売りをこなして堅調な地合いが続きました。

 後場に入っても買い気は続き、一段高となりました。昼の時間帯に為替が若干円安に振れたこともあり、買い戻しを急ぐ動きや買い直す動きもあり、先物にもまとまった買いが入って一段高の始まりとなりました。その後は利益確定売りをこなすような動きだったのですが、先物にまとまった買いが入ると一段と上昇、一気に上値追いとなりました。節目と見られた9700円水準を一気に上回ったことで、買戻しを急ぐ動きとなり、押し目らしい押し目もないことが最後は買い急ぐ動きもあったものと思います。持高調整の売りに押さえられることもないことから市場の雰囲気も変わったものと思います。最後もまとまった買いが見られ、10000円を意識するところまでの大幅高となりました。

 小型銘柄も堅調なものが目立ちましたが、乗り換え売りの対象となるものや幕間つなぎとして買われていたものが軟調となり、主力銘柄ほどの上昇にはなりませんでした。東証マザーズ指数と二部株指数は大幅高となりましたが、日経ジャスダック平均は堅調というに止まりました。先物は朝方こそまとまった買いも断続的に見られましたが、後場に入ると散発的にまとまった売り買いがあって指数を振り回す場面もありました。ただ、追随するような動きはなく、大きく指数を動かすこともありませんんでした。

 形としては日銀の金融緩和策が功を奏した格好となりましたが、米国の個人消費の回復が一番大きな上昇要因となったものと思います。米国の「出口戦略」を取り沙汰さする日も遠くないということで、「ドルキャリー取引」から「円キャリー取引」に移行するとの期待、あるいは実際に移行している動きで大きな上昇となったものと思います。ほぼ全面高となっているところからもそうした動きが期待されます。あるいはまだ、これで「普通」に戻ったということ、つまり持高調整の売りに押されて、需給要因で海外市場に比べ出遅れていたものが漸く正常に戻りつつあるということなのかもしれません。いずれにしても相場が本当に変わったのであれば、それなりに対応しなければならないのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

NYダウ

 基準線に上値を押さえられるかと思いましたが、一気に抜けて来ました。遅行線が雲に突っ込み、日々線を意識するところまで上昇となり、強含みの展開が続けば予想以上に早く戻り相場に転換することになりそうです。ストキャスティックスやRSIはまだ底値圏からの反発途上で上昇余地は大きく、日々線が雲の抵抗を試すような動きが見られるものと思います。

TOPIX

NYダウ

 基準線を抜けて一気に戻りを試す動きとなりました。遅行線が日々線に上値を押さえられるかどうかというところですが、遅行線が絡む日々線が下落となっているところであり、この水準から大きく下落することがなければ「好転」となって来ます。RSIもストキャスティックスも底値圏からの戻りを示しており、ストキャスティックスは高値圏になりましたが、RSIはまだ上昇余地もあり、日々線が雲に上値を押さえられるところまでは上昇となるものと思います。

円相場

NYダウ

 底入れ感が強まりました。RSIやストキャスティックスは順調に上昇となり、転換線を抜けて今度は基準線までの戻りを試すことになるものと思います。遅行線も日々線の高値の日柄で「天−底」一致となっており、基準線の下落が止まるところで、しっかりと抜けて来るかどうかが注目されます。

銘柄ピックアップ

金融緩和策への失望感と好感する動きが交錯

ブリヂストン(5108) 1539 △89

 米国でのタイヤの値上げを発表、収益改善期待が強まったことを好感して買われ、大幅高となりました。国内でデフレが進む中、天然ゴムや合成ゴムの値上りがコスト増として懸念されていただけに好感する買いが入ったものと思います。

住友鉱(5713) 1505 △48

 米国の金先物価格が連日の高値更新となっていることや銅など他の非鉄などの市況も上昇していることや為替が円安に振れていることが好感されて買われ、大幅高となりました。

武 田(4502) 3690 △40

 インドやブラジルに進出すると発表、新興国での収益拡大期待から買われ、堅調となりました。主力薬の特許切れが相次ぐ「2010年問題」を克服する動きとして好感された面もあるものと思います。

ファーストリテイ(9983) 16170 ▼150

 総じて堅調な相場のなかで軟調となりました。昨日の引け後に発表された11月の既存店売上高が7.9%増と発表されましたが、売り上げの伸びが鈍化しているとの見方もあり、利益確定売りに押されたものと思います。

DENA(2432) 480000 ▼8000

 昨日の大幅高の反動や主力銘柄に乗り換えるための売りに押されて、総じて堅調な相場のなかで軟調となりました。目先筋の利益確定売りがかさんだものと思います。

ニトリ(9843) 7170 ▼80

 「円高メリット銘柄」の代表となった感があり、為替が円安に振れると売り急ぐ向きも多くなり、軟調となりました。円高の中で逆行高となる場面もあっただけに乗り換え売りも出ていたようです。

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