円高が止まらない……“泣き笑い”18社リスト (1/2)
とうとう1ドル=84円台に突入し、大揺れの日本経済。パナソニックや日産自動車の首脳からは経営を直撃する円高に悲鳴が上がる一方、円高で安く商品を輸入できる流通業界からは円高還元セールの告知も舞い込んできた。
とうとう1ドル=84円台に突入し、大揺れの日本経済。パナソニックや日産自動車の首脳からは経営を直撃する円高に悲鳴が上がる一方、円高で安く商品を輸入できる流通業界からは早くも円高還元セールの告知が舞い込んできた。専門家のなかには「80円突破」を予測する向きも多く、円高狂想曲はしばらく収まりそうもない。
東京外国為替市場では26日、14年ぶりに1ドル=86円台に突入。続く米国市場も86円台半ばで推移していたが、翌27日のシドニー市場ではとうとう1ドル=84円台をつけた。同日の東京市場も85円台で推移している。
急激な円高の背景には2つの要因が絡み合っている。1つは、米国経済の回復が思ったほど進まず、超低金利がしばらく続くとみられていることがある。「低金利のドル資金を調達してマーケットで売却、他国通貨にして投資する『ドルキャリー取引』が活発化している。ドル売りが必然的に円高につながっている」(外資系証券)というわけだ。
さらに円高に拍車をかけているのが、日本政府の対応のまずさだ。藤井裕久財務相はこれまで、円高放置の姿勢を示してきたため、「(円高が進行しても)すぐには市場介入をやりそうもないと市場は判断」(FXオンラインの水野浩一郎・経営戦略部長)し、安心してドルを売る(円が買われる)環境をつくってしまった。
当然、今後もさらなる円高を予想する専門家が多い。
三菱UFJ信託銀行の酒井聡彦・資金為替部営業推進役は「為替介入に対し、政府が一枚岩でない。年内に1ドル=80円まで進むことも想定する」と予想。
第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストも「政府の介入がなければ、80円割れもあり得る」とみる。1995年4月19日に記録した史上最高値、1ドル=79円75銭を超える可能性もあるわけだ。




86円台突入を告げた外為どっとコムのボード。藤井裕久財務相の手腕が問われる(写真はコラージュ)