専業主婦の借金……38%の夫は知らない

» 2009年11月25日 12時40分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 消費者金融などでお金を借りている専業主婦(主夫)で、借金を夫に隠している人はどのくらいいるのだろうか。日本貸金業協会の調査によると、38.0%の主婦が「夫は自分の借金について知らない」と回答していることが分かった。

(出典:日本貸金業協会)

 総量規制が導入されれば専業主婦が消費者金融などでお金を借りる際、借入限度額は夫と合わせた収入の3分の1までとなる。またお金を借りる場合には夫の同意、夫婦関係証明書類、夫の収入証明が必要になるが、これらの書類を提出できるという人はどのくらいいるのだろうか。「書類を提出することは可能である」という人は36.2%だったものの、「書類提出の可否に関わらず、そもそも面倒だしそこまでするなら借り入れをやめる」(29.6%)と「提出は困難である」(18.0%)を合わせると、47.6%の人が書類の提出に否定的な考えを示した。

(出典:日本貸金業協会)

 「提出は困難である」と答えた人に、その理由を聞いたところ「夫に書類提出を相談する(借金を打ち明ける)ことにより、夫婦関係が気まずくなる恐れがあるから」が最も多く52.2%。次いで「夫が現在のあなたの借り入れに反対しているから(反対しそうだから)」(21.1%)、「あなた自身が夫の個人情報(住民票や収入証明など)を提出するのに抵抗があるから」(15.6%)という結果に。

 一方の貸金業者は専業主婦に対し、どのような対応をとっているのだろうか。総量規制の導入を控える中、すでに16.9%の業者が「取り扱いを停止」していることが分かった。さらに、現状「取り扱っている」「取り扱っていたが、法改正で停止した」業者の割合は54.2%だったが、そのうち総量規制が導入されれば「取り扱う」「取り扱う方向で検討中」と答えたのは15.3%にとどまった。

 インターネットまたは郵送による調査で、専業主婦500人と貸金業者59社が回答した。調査期間は8月25日から10月2日まで。

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