学生生活の悩み、時間、お金――保田隆明が大学院に行く理由(後編)社会人大学院特集(1/5 ページ)

» 2009年11月25日 11時00分 公開
[房野麻子,Business Media 誠]

保田隆明(ほうだたかあき)

 財務戦略アドバイザー。外資系投資銀行2社で企業のM&A、企業財務戦略アドバイザリーを経たのち、起業し日本で3番目のSNSサイト「トモモト」を運営(現在は閉鎖)。その後ベンチャーキャピタル業を経て、現在はワクワク経済研究所代表として、日本のビジネスパーソンのビジネスリテラシー向上を目指し、経済、金融について柔らかく解説している。

 主な著書は『実況LIVE 企業ファイナンス入門講座―ビジネスの意思決定に役立つ財務戦略の基本(ダイヤモンド社)』『いちばんやさしい ファイナンスの本 (実務入門) (日本能率協会マネジメントセンター)』『投資銀行青春白書(ダイヤモンド社)』など。

 日本テレビやラジオNikkeiではビジネストレンドの番組を担当。2007年4月〜2008年8月まで、本誌連載「時事日想」を執筆。公式サイト:http://wkwk.tv。ブログ:http://wkwk.tv/chou


 本誌「時事日想」を担当していたこともある、財務戦略アドバイザーの保田隆明さん。2008年春から早稲田大学大学院ファイナンス研究科に通い、現在は仕事と学業を両立する日々を送っている。

 30代のビジネスパーソンが、働きながら社会人大学院に通うとはどのようなことなのか? 学業や生活の実態、お金の問題など、学生の立場から率直に話していただいた。

 →「アウトプットするほど至らない自分を認識した」――保田隆明が大学院に行く理由(前編)

授業はできるだけたくさん取る

財務戦略アドバイザーの保田隆明さん

 大学院によって違いはあるが、社会人大学院の場合、修士論文は必須ではないところが多い。早稲田のファイナンス研究科も、修士論文を書かなくても修了できる。その代わり単位は48単位必要で、平均的な大学院の必要単位数よりかなり多めだ。保田さんは修士論文を書くことにしており、2年生になってから早速準備を始めている。

 「修士論文を書くとなると、先行論文を読み込まなくてはいけません。どこの学問分野でも同じですが、日本語より英語の文献の方が圧倒的に多いので、論文を読むにも時間がかかります。またファイナンスの場合は、株価のデータを分析することが多いので、データをダウンロードして加工するのは地道で時間のかかる作業になります。論文の提出締め切りは2月で、1年くらいかけて準備しています。しかも、今年も授業はフルで入れているので、きついですね」(保田さん)

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