インタビュー
» 2009年11月21日 06時30分 UPDATE

嶋田淑之の「この人に逢いたい!」:本場スイスで初めてヨーデルCDを発売した日本人歌手――北川桜さん(前編) (5/7)

[嶋田淑之,Business Media 誠]

お客ひとりひとりとのコミュニケーションがカギ

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 「数百人規模のお客様がいらっしゃることもありますが、ひとりひとりのお客様に対して、アイコンタクトを取るようにしています。どんなに小さな本番でもバカにせず、若い時から浴びるようにステージに立ってきたので、私にとってはごく自然なことなのですが……あえて言葉に出して言うのなら『私はあなたが喜んでくださるのなら何でもします。足の先から髪の毛一本まですべて使って』というメッセージを、個々のお客様に送るということでしょうか。

 そこには『たとえ自分は格好悪くなっても、相手には決して恥をかかせない』という私の思いがあります。そうすることで、お客様には、ライブに対して、それまで以上の感情移入をしていただくことが可能になりますし、私の方も、次第に変化してゆく会場のテンションに合わせて盛り上げ方を変えてゆくことができるんです」

 企業の方々と話していると、「ホンモノを提供していれば、お客様にも分かっていただける」と胸を張る人の数は多い。しかし北川さんは、「ホンモノ」を提供するだけには留まらない。さらに、その日その時の「個客」のニーズ(顕在的欲求)はもとよりウォンツ(潜在的欲求)まで掘り起こし、それに即座に対応しているようである。

 その一瞬一瞬がすべてと言うのは簡単だ。しかしそれができている人が、果たしてどれだけいるだろうか? ヨーデルという特殊な分野のライブにもかかわらず、彼女のステージが毎回驚くほど盛り上がるのは、しかるべき理由があってのことなのである。

 北川さんは、こうも言う。「“盛り上がる”ってどういうことでしょう? ワーワー汗をかいてテンション高く盛り上げるだけでなく、シミジミだったり、ホロッとしたり、心の中に陽が差すような暖かい気持ちになったり。そしてその後には、きっと誰かに何か優しくしてあげたくなる――そういう時間を作りたいと、心の底から思っているのです」

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