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» 2009年11月02日 08時00分 UPDATE

出版&新聞ビジネスの明日を考える:DVDからブランドバッグまで……付録付き雑誌が増えている理由 (1/7)

雑誌の販売が低迷する中、ファッション誌ではアパレルメーカーと提携してオリジナルの付録を付けたり、男性誌ではAVメーカーとの提携でDVDを付けたりと、販売促進策としての付録付きの雑誌が増えている。付録を目当てに雑誌を買う人が増えており、食玩のように付録が主役に踊り出る主客転倒が進んでいるようだ。

[長浜淳之介,Business Media 誠]

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。


 世界同時不況の影響を受け、雑誌の部数落ち込みが著しい。と同時に、店頭に並ぶ雑誌に付録付きのものが増えてきているのをご存じだろうか。

 広告収入の落ち込みで一時期薄くなっていた雑誌。しかし今や、女性向けファッション誌の大半が付録付きとなっているなど、厚さが増している。付録付きは女性向けファッション誌にとどまらず、男性向けファッション誌、ライフスタイル誌、若者向け情報誌にも拡大し、各出版社の編集部は「どんな付録を付けて売るか」に腐心しているようだ。

ah_aisea.jpg 出典:アイシェア

 インターネットマーケティングのアイシェアが6月11日に発表した、「付録が目当てで雑誌を買ったことがありますか?」という20代〜40代男女562人に聞いたアンケートによると、雑誌をよく買う人は1割強、たまに買う人は5割強で、6割強の358人が「雑誌を買う」と回答。その358人のうち61.2%の219人が「付録が目当てで買ったことがある」と回答した。付録が目当てで雑誌を買ったことがある人は30代では72.1%と断然多く、男女別では男性(56.1%)よりも女性(67.3%)の方が多かった。

 また、「どんな付録が目当てか?」という質問では、「CD-ROM」が36.9%でトップ。以下、「バッグ・ポーチ」(17.0%)、「筆記用具」(9.5%)、「アクセサリー・ヘアアクセサリー」(6.4%)、「靴下・下着」(1.1%)の順だった。男女ともに「CD-ROM」を目当てに雑誌を購入している人が多かったほか、女性では「バッグ・ポーチ」という人も目立った。

 また、雑誌を買わない人に「買わない理由」を聞いたところ、「読みたい雑誌がない」が36.8%、「ネットで十分だから」が32.4%、「お金がかかるから」が11.8%の順。しかし、全員に「ネットが普及すれば将来的に雑誌がいらないと考えるか」と質問すると、「いらない」と答えた人は20.1%と2割にとどまり、77.9%と8割弱が「いる」と答えた。

 アイシェアのオンラインリサーチのサンプル数やサンプルの取り方が、どこまで妥当かは考える必要がある。だが、1つの目安として、「ネットが普及しても大多数の人は雑誌が必要と感じている」「付録が雑誌の新たな購買動機に結びついているのではないか」という仮説は立てられるのではないだろうか。

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