2008年シーズンに981億円と過去最高の売り上げを記録したスポーツ振興くじ、2009年シーズンも第426回(10月24日)時点で615億円の売り上げを記録している。この売り上げの中から助成金が捻出されるが、「『助成金で地域の運動公園のグラウンドが芝生化された』というニュースを見たり、助成を受けていた選手がオリンピックに出場し、活躍をされたという話を聞くと、スポーツ振興くじも少しは貢献できているのかなと感じます」(真下氏)
国のスポーツ振興政策の一端を担うものとして導入されたスポーツ振興くじでは、収益がさまざまなスポーツ分野に助成されている。「これまでは、収益をあげるための広告宣伝に注力せざるをえなくて、事業理念広報になかなか力を入れることができませんでした。しかし、助成財源が確保できるようになった今、収益が何に使われているのかということをきちんと広報していかなければならないと考えています」と森田氏は話す。
その一環として、JR新宿駅東口改札内の通路の一部を芝生にして、「芝でプレーするよろこびが、みんなのものになりますように」というメッセージを発信したほか、スポーツ振興くじの助成金で芝生化されたグラウンドで親子で参加できるサッカー教室を開いて、スポーツの楽しさや芝生の心地よさを実感してもらうといった試みも行っている。
「過去最高の売り上げということはよく取りあげていただくのですが、それはつまり過去最高の助成金を確保したということになります。その助成金でみなさんの身近なところにあるグラウンドや地域のスポーツ活動の拠点となる学校にも芝生が増えているんだよ、といったことをPRしていきたい。そして、それだけの助成金をこれからも確保できるように、売り上げを伸ばしていかなければなりません」と真下氏は抱負を語った。
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