トヨタ自動車の「プリウス」、本田技研工業の「インサイト」といったエコカーが人気を集めている昨今。東京モーターショーでも、トヨタ自動車が新ハイブリッドカー「SAI」を展示したり、日産自動車が電気自動車「LEAF」を展示している。
しかし、燃費を左右するのは動力部分の性能だけではない。タイヤの性能によっても燃費は大きく変わるのだ。摩擦による発熱を抑えて転がり抵抗を低減できるタイヤであれば、燃費は向上する。東京モーターショーでは、各タイヤ会社がさまざまなエコタイヤを展示していた。
→次世代のエコカーとスポーツカーに注目――東京モーターショー2009
中でも面白い試みをしていたのがブリヂストン。会場の外にコースを設けて、キャリーカーからクルマを転がし、停止するまでの距離を通常のタイヤとエコタイヤで比較していたのだ。
通常のタイヤ(B'STYLE EX)をつけたクルマを、1メートルほどの高さのキャリアカーからエンジンを止めて転がすと、35.7メートル進んだ場所で停止した。
次にエコタイヤのECOPIA EP100につけかえて、もう一度クルマを転がすと、49.9メートルで停止。39.7%も停止するまでの距離が伸びたことになる。特に速度が鈍ってからの伸びが通常のタイヤと比較して優れているように見えた。
「ECOPIA EP100では『NanoPro-Tech』という材料技術を採用し、素材中のカーボンを分散したことで、カーボンがすれあって発生する熱を抑えている」(ブリヂストン)。これにより燃費は4.2%向上しているという。
この転がり実験が行われるのは10月21日、22日のプレスデーのみ。しかし、一般入場日でも、各タイヤ会社のブースでさまざまなエコタイヤが展示されているので、今度の東京モーターショーではエコカーだけではなく、エコタイヤにも注目してみてはいかがだろうか。
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