インタビュー
» 2009年10月13日 11時30分 UPDATE

北尾CEOに“働く”について聞いてきた:仕事で夢を追い続けるべきか……迷っています

いまの仕事を続けるべきか、それとも小さいころから思い描いてきた夢をあきらめずに、挑戦するべきか――。こんな悩みを抱えているビジネスパーソンも多いはず。そこでSBIホールディングスの北尾吉孝CEOに話を聞いた。

[土肥義則,Business Media 誠]

質問:26歳、男性Mさん

 私は今、とある塾で講師をしております。しかしこの仕事を続けていくのに不安を感じています。学生の頃から教師になるのが夢でしたが、結局はなれず、今の塾で講師をしています。

 塾の講師をしながら、公立と私立高校の採用試験を受け、私立高校だけ合格しました。しかし第一志望は公立だったため、結局は私立の内定をお断りしました。また公立高校の採用試験を受けるつもりですが、もし落ちた場合、どうすればいいのか迷っています。塾の講師が嫌いというわけではありませんが、夢をあきらめきれないため、仕事に集中できません。

 夢である公立高校の教師を目指し、頑張り続けるべきか。もう一度私立高校の採用試験を受け、採用されればそこで教師になるべきか。それとも塾で一生懸命働くべきか。どの選択がいいと思われるでしょうか?


「学校で教える」ことにこだわる

yd_kitao.jpg SBIホールディングスの北尾吉孝CEO

 教師になるのが夢であれば、必ずしも、私立ではなくて公立高校でなければいけないということはないと思います。なぜ私立高校に合格していたのに、そこで働こうと決意しなかったのでしょうか。再び教師を目指して採用試験を受ける際には、公立高校ということにこだわらず、私立高校に採用されればその学校で働く方がいいのではないかと思います。

 公立高校、私立高校どちらの道を選んでも、学生に教えるということに違いはありません。しかし塾の場合はまず「生徒を進学させる」という目標があり、そこに向かって自分の担当教科を教えるということになります。つまり塾というのは教えるだけになり、生徒との関係性が希薄になりがちです。一方、学校においてはクラスを受け持ったり、放課後のクラブ活動の指導をしたり、生徒の成績を伸ばすこと以外のさまざまな役割があります。そこに学校で教えるということの面白さがあるのではないでしょうか。

 学校または塾では、「教える」ということは同じかもしれませんが、そこで働くということについては大きく意味が違ってきます。Mさんはもう一度、教員の採用試験を受けるということですが、是非、トライしてください。そして、もし公立と私立、両方受かれば公立高校を選べばいいでしょう。しかしまた私立高校しか受からなくても、教師になるのが夢であるならば、今度は私立高校で働く道を選んでください。公立か私立かではなく、まず「学校で教える」ということにこだわってみてはいかがでしょうか。

プロフィール:北尾吉孝(きたお・よしたか)

1951年生まれ。1974年、慶應義塾大学を卒業後、野村證券に入社する。1978年、英国ケンブリッジ大学卒業。その後、野村證券で海外投資顧問室、ニューヨーク拠点などを経て数々の役職を務め、1995年にソフトバンクの常務取締役に就任する。1999年、ソフトバンク・インベストメント(現・SBIホールディングス)の代表取締役CEOとなり、現在に至る。一方で、財団法人SBI子ども希望財団の理事、SBI大学院大学の学長なども務める。著書に『何のために働くのか』『君子を目指せ小人になるな』(致知出版社)など多数ある。


編集部からのお知らせ

連載「『働く』ことについて」では、読者の皆様からの相談を受け付けております。投稿についてはこちらからお願いします。なお、受け付けました内容に関しては、記事中でご紹介させていただくことがございますので、ご了承ください。


Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -

ITmedia 総力特集