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» 2009年10月13日 17時00分 UPDATE

-コデラ的-Slow-Life-:小さくてもやはり一眼、ハーフとは思えない描写

軍艦部の塗り直しという荒技できれいによみがえったPen F。いったいどういう描写をするのだろうか。実際に撮影してみた。

[小寺信良,Business Media 誠]

 軍艦部の塗り直しという荒技できれいによみがえったPen F。いったいどういう描写をするのか、気になっている人も多いことだろう。

 →奇跡の小型化――OLYMPUS Pen Fはどこが“すごい”のか

 →「玉にきず」のPen Fボディに手を入れる

 標準レンズはF.Zuiko 38ミリ/F1.8である。38ミリとは言ってもハーフサイズでの数値なので、35ミリ換算ではだいたい50ミリぐらいだ。小さなレンズだが、ちゃんとバヨネットタイプのマウントである。開放から無難な写りで、ハーフの割には深度表現もきちんとできる。

ah_img219.jpg 開放ではふわっとした描写が心地よい

 一方5.8ぐらいまで絞れば、いつものオリンパスらしい、クールでシャキッとした解像感が出てくる。イマドキのカメラとしては画角が狭いように思われるが、テーマを絞り込んで、余分なものを切って撮るという感覚になる。

ah_img226.jpg 絞って撮ればキレの良い描写となる

 近距離は最短で35センチまで寄れる。画角の狭さが幸いして、花などを撮るにはちょうどいい。開放で撮れば、一眼らしい描写となる。

ah_img230.jpg 最短で35センチまで寄れる

 Pen Fは露出計がないのが難点だが、中古カメラフェアでPen F用のシューアダプタを見つけた。これに小型の露出計を載せることで、そこそこハンディな撮影ができる。

ah_IMG1455.jpg シューアダプタにLeicaの露出計を載せる

マウントアダプタでレンズバリエーション増加

 Pen F用のレンズは、標準以外は市場に数が少ないこともあって、普通の一眼レフ用レンズよりも割高である。以前Kenko製とされるテレアダプタを買ったが、あまり良い描写ではなく、がっかりした。

 レンズのバリエーションを増やす手っ取り早い方法は、マウントアダプタを使うことだ。以前はOLYMPUS自身がOMレンズが付けられるアダプタを販売していたが、数年前に販売終了したそうである。とはいっても中古カメラ店に行けば、1つや2つは転がっているはずだ。

 このマウントアダプタも検討したが、当時はまだOMレンズを1つも持っていなかった。そうこうしているうちに、ふと立ち寄った中古カメラ店でPen FとNikon Fマウントを変換するアダプタを見つけた。当然中古品で、1万2000円程度だったと記憶しているが、実物をあまり見かけたことがない品だったので、即購入した。Nikonのレンズだったら、たくさん持っていたからである。

ah_IMG1464.jpg マウントアダプタを付けてNikkorレンズを装着

 マウントアダプタを付けてNikonレンズで、撮影してみた。ハーフなので画角は1.4倍程度になるが、24ミリのワイドレンズを使えば35ミリぐらいの感覚で使える。また135ミリの望遠は200ミリ弱となる。レンズのバリエーションが広がったような気になるので、ちょっとお得である。

 さすがNikkorレンズの描写は切れが良く、ハーフながらもシャープな写りをする。Nikonは結局ハーフカメラを出さなかったので、Nikkorでのハーフ撮影というのは、まさに幻の描写というわけだ。

ah_IMG00101.jpg さすがの切れ味、Nikkor 35ミリ/F2
ah_IMG0026.jpg 低速度撮影なので若干動きブレがある。Nikkor 24ミリ/F2.8
ah_IMG00151.jpg 望遠も楽しい。Nikkor 135ミリ/F2.8

 今となっては、Pen Fの標準レンズはほとんど使わなくなってしまった。Nikkorレンズのほうが切れが良く、しかもボディがNikonのカメラよりも数段軽いので、撮っていて楽なのである。原理的には撮像面積が半分なので、解像度も半分ではあるのだが、現代のフィルムならば粒子感もそれほどなくスキャンできる。

 Nikonのオールドレンズをデジカメ並みの気軽さで振り回せることもあって、今ではこのNikkorレンズ群とPen Fボディという組み合わせは、個人的な「勝負カメラ」となっている。

小寺 信良

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映像系エンジニア/アナリスト。テレビ番組の編集者としてバラエティ、報道、コマーシャルなどを手がけたのち、CGアーティストとして独立。そのユニークな文章と鋭いツッコミが人気を博し、さまざまな媒体で執筆活動を行っている。最新著作はITmedia +D LifeStyleでのコラムをまとめた「メディア進化社会」(洋泉社 amazonで購入)。


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