エコだけじゃない……精度もカンペキな「エコで正確な時計」とは菅野たけしのウォッチWatch(1/3 ページ)

» 2009年10月02日 11時00分 公開
[菅野たけし,Business Media 誠]

 家電もクルマも、「エコ」がキーワードの時代だ。胸のすくような豪快な走りだけど、大量のガソリンをガブ飲みしてリッター5キロしか走らない大排気量のクルマより、環境と家計にやさしいハイブリッドカーが注目されている。

 それでは時計にも“エコな時計”というものはあるのだろうか。今回はエコにもうひとつ手間をかけた「エコで正確な時計」を紹介していきたい。

 しかし「家電なら消費電力、クルマなら燃費」というバロメーターで、エコ度合いが分かるが、時計の場合、何をもってエコなのか。電池の交換頻度なのか、定期的なメンテナンス費用なのか、それとも時計自体の購入価格なのか。時計メーカーではそれぞれの課題をクリアするべく、クオーツ時計なら10年のロングライフバッテリーを、機械式時計では整備性の向上やオーバーホール頻度を少なくすることに取り組んでいる。

 ただ今回は「電池交換が不要で、しかも高精度な時計」という条件をもってエコで正確な時計とした。そんな欲張りな要求にピッタリなのが、「ソーラー電波腕時計」だ。ソーラー電波腕時計とは、太陽光などの光を電力に変換して動くソーラー時計に、標準電波※を受信して正確な時刻を表示する電波時計を合体させたモノ。

※標準電波:日本の標準電波(JJY)は、情報通信研究機構により運用されており、国内2カ所(福島送信所:おおたかどや山、九州送信所:はがね山)の送信所から、それぞれ異なる周波数で送信されている。いずれも時刻情報に「セシウム原子時計」を使っており、およそ10万年に1秒の誤差という超高精度を保っている。

 ちなみに電波時計というだけなら海外製品もあるが、ソーラーと電波を組み合わせた分野は日本の独壇場なのだ。このあたりは、いち早くハイブリッドカーの製品化に成功した日本車に似ている。ということで、国産時計ブランドから販売されている最新の電波ソーラー時計を紹介する。


世界の主要国と主要都市をほぼカバーしているため世界中で使える電波時計(出典:カシオ)

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