G-SHOCKの世界観って何だ?――NYのクラブイベントに潜入ニューヨークレポート(1/3 ページ)

» 2009年09月28日 05時30分 公開
[永山昌克,Business Media 誠]

 カシオ計算機は、G-SHOCKの世界観を表現するイベントとして、世界各国のアーティストを招いたクラブツアー「G-SHOCK PARTY WORLD TOUR 2009」を今年の夏から秋にかけ、11カ国18都市で展開している。国内ではすでに岡山や仙台、名古屋、福岡などで行われ、12月には東京でも開催予定だ。また海外では、ロンドンや香港、ニューヨーク、上海などで行われ、今後、パリやソウル、ベルリンなどで予定されている。本記事ではニューヨークで開かれたイベントをリポートしよう。

G-SHOCKとストリートカルチャーの融合

 8月5日、会場はウォール街にある大型高級レストランCipriani。前半はプレスカンファレンス、後半はカニエ・ウェストによるライブという2部構成で、会場には国内外のプレス関係者のほか、G-SHOCKを支持するミュージシャンやアーティスト、サーファー、スケーター、スノーボーダー、そして現地の若者たちが詰めかけた。

会場となったCipriani Wall Street(左)。開演時間には長蛇の列ができた(右)

 第1部のカンファレンスでは、CASIO Americaの副社長 伊東重典氏が「止まらない、狂わない、そして壊れない」G-SHOCKの特徴をアピール。「G-SHOCKは単なるファッションウオッチではなく、強力なブランドアイデンティティーと、ユニークで多彩な最新テクノロジーを備えた時計であり、それが理由で、アスリートやアーティストを含む多くの人からの支持を受けている」と話した。

 また、カシオ計算機 時計事業部モジュール開発部 モジュール企画室 中島悦郎氏のスピーチでは、これまでの歴史を振り返りつつ、フルオートカレンダーや高度センサー、GPS機能、デジカメ機能などをいち早く搭載した同社の時計の革新性を訴えた。そして、近年のG-SHOCKは、タフネス性に加え、光を動力に変えるタフソーラーや、6局対応の電波受信など最新テクノロジーを満載していることを紹介。時計は単なる「時間を知るための道具」ではなく、身に付ける人の個性やライフスタイルを表現するアイテムである、と語る。

大型スクリーンでG-SHOCKの高性能を紹介(左)。CASIO America, Inc.,副社長 伊東重典氏(右上)。カシオ計算機 時計事業部 モジュール開発部 モジュール企画室中島悦郎氏(右下)
ブランド・アンバサダーを務めるアスリートたちが紹介された。プロサーファーのErica HosseiniとGabe Kling(左上)。プロスケートボードライダーStevie Williams(左下)。氷漬けのG-SHOCKを落下させるデモ(右)
Kanye Westのライブパフォーマンスで、会場の盛り上がりは最高潮に

 続く第2部では、ヒップホップアーティストのカニエ・ウェストがライブパフォーマンスを披露した。グラミー賞の常連であり、ヒップホップ界のカリスマ的存在ともいわれるカニエ・ウェストは、実は普段からG-SHOCKの愛用者。昨年同じくNYで行われたG-SHOCK誕生25周年記念イベントに続いての登場となった。

 米国ではさまざまな製品のプロモーションに著名人を招き、大きなイベントを開くことが珍しくないが、こと時計に関しては、スイスの高級腕時計に代表されるエグゼクティブ志向のものがほとんど。一方G-SHOCKは「ストリートカルチャーを中心に、若い世代から上の世代までに訴求する独自の世界観を持ち、それを大々的にアピールしたイベントはほかに例がない」(伊東氏)。昨年25周年記念イベントを開いて以降、米国でのG-SHOCKの流通は飛躍的に拡大し、メディアへの露出も5〜10倍にアップしたという。


カンファレンスはプレス関係者やG-SHOCKファンでほぼ満席(上)。G-SHOCKの歴史や特徴を紹介した会場(中)。“Collaboration”コーナーでは、アーティストらとのコラボモデルを展示。ほとんどの来場者の腕にはG-SHOCKが光る(下)
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