連休中の米国市場はまちまち、方向感のない展開清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2009年09月24日 08時52分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>9748.55▼81.32

<NASDAQ>2131.42▼14.88

連休中の米国市場はまちまち、方向感のない展開

 日本市場が休場の間の米国市場はダウ平均が上げ下げ「鯨幕相場」となるなど方向感のない展開となりました。昨日も堅調な地合いとなっていたものが最後の最後で軟調となるなど、比較的好調な経済指標を織り込めない展開となっています。直近はFOMC(公開市場委員会)後の景気回復を確認するようなコメントが見られ、かつ低金利を継続すると伝えられたことで買われる場面もありましたが、高値警戒感もあり、利益確定売りがかさんで一気に軟調となりました。

 住宅関連の指標も商品市況も堅調ということで、景気回復を織り込みに行く段階となっているのでしょうが、企業業績の回復を見極め、懸念されている雇用や個人消費の回復が見られるのかどうかが今後注目されることになりそうです。それでも、景気回復と金融緩和継続が確認されたことで、下値不安や商品市況の大きな継続的な下落は考え難く、徐々に個人消費や雇用にも明るさが見えてくるのではないかと思います。今後も経済指標の発表に一喜一憂する展開は続くのでしょうが、強含みの推移が続きそうです。

 個別にはJPモルガンチェースやキャタピラーなどは利益確定売りに押されて安く、増資を発表したUSエアウェイズが大幅下落、投資判断の引き下げのあったプルデンシャルフィナンシャルも大幅下落となりました。一方、7−9月期の売上高の上方修正を発表したザイリンクスが大幅高となり、連れてインテルも堅調となりました。インドで製造するコンパクトカーをインド国内やアジア地域で販売すると発表したフォードも大幅高となりました。

本日の相場

日経平均

 連休前の日本市場は持高調整の売り買いが交錯するなか、先物へのヘッジ売りなどもあって軟調となりました。金融株が売られて一時大幅安となる場面もあったのですが、外国人が買い越しと伝えられたこともあり、後場に入ってからは買戻しも入り底堅い動きとなりました。連休を控えて積極的に持高を増やすような動きはなく、方向感のない展開でした。

 米国市場も方向感のない展開となり、5連休の後ということもあり、日本市場も方向感のない様子見気分の強い展開となりそうです。連休中も政治的には話題もあったのですが、特に株価の材料とされるような話題も少なく、引き続き景気回復をどこまで織り込んで行くかということになりそうです。商品市況なども底堅い堅調な展開ではあるのですが、利益確定売りをこなしながら上値も重く、手掛かり難の中、持高調整の売り買いに振らされることになりそうです。為替が円安に振れたことや米半導体株が高いことから、半導体関連銘柄などが買われるのではないかと思います。

 日経平均は引き続き10400円台半ばから10500円台が上値として意識され、下値も10100円台半ばから10200円台半ばが節目となってサポートとなりそうです。特に今週は中間配当などの権利付き最終日であることに加え、連休の谷間と言うこともあり、方向感のない展開となるのではないかと思います。ヘッジ売りの買戻しや持高調整の買いが入って10400円を超える場面では売られるのでしょうし、逆に買戻し一巡後に持高調整の売りに押されるような場面があっても10300円を割り込むようなところでは買われるものと思います。

本日の注目点

◇20カ国・地域(G20)首脳会議(ピッツバーグ・サミット)

◇8月の貿易統計(財務省)

◇7月の全産業活動指数(経産省)

◇8月の全国スーパー売上高(日本チェーンストア協会)

◇3−8月期決算:西松屋チェーン(7545)

◇8月の米中古住宅販売

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