東京ディズニーリゾートや邦画が好調――2008年ライブ・エンタテインメイト市場

» 2009年09月17日 17時38分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 ぴあ総合研究所は9月18日の『ぴあライブ・エンタテインメント白書 2009』発売を前に、2008年ライブ・エンタテインメント市場概況を発表、2008年のライブ・エンタテインメント5ジャンル(音楽、ステージ、映画、スポーツ、遊園地/テーマパーク)の市場規模は前年比1.3%増の1兆1600億円となったことが分かった。しかし、動員数は同1.0%減の3億4118万人と減っており、単価の上昇が市場規模拡大の要因となっているようだ。

ライブ・エンタテインメント市場推移(出典:ぴあ)

 ジャンル別に見ると、遊園地/テーマパーク部門の市場規模は前年比0.9%増の5420億円、動員数は同2.5%減の1億488万人。景気低迷に、円高による外国人客減少も加わって、動員数トップ20施設のうち11施設で動員数は前年割れとなった。一方、市場規模の5割超のシェアを持つ東京ディズニーリゾートは、2008年4月から実施された開園25周年イベントが寄与し、動員数は過去最高の2684万人(同4.7%増)、市場規模は2942億円(同7.6%増)と好調だった。

 映画部門の市場規模は前年比1.8%減の1948億円、動員数は同1.7%減の1億6049万人。ヒット作に恵まれなかった洋画の市場規模が同23.9%減の790億円へと大幅に縮小したことが要因。邦画は『崖の上のポニョ』(興行収入155億円)を筆頭に、興行収入10億円以上が28作品と、同22.4%増の1158億円と健闘したものの、洋画の低迷をカバーするには至らなかった。

 ステージ部門の市場規模は前年比3.9%増の1671億円、動員数は同3.4%増の2325万人。市場規模の5割を占めるミュージカル(動員数:同5.8%増、市場規模:同7.4%増)、1割弱を占めるお笑い/寄席・演芸(動員数:同17.2%増、市場規模:同15.2%増)の好調が寄与している。

 音楽部門の市場規模は前年比3.9%増の1503億円、動員数は同2.8%増の2440万人。市場規模の約7.5割を占めるポップスでは、韓国アーティストのコンサートが活況で来日公演が同29.6%増と大幅に伸びたほか、国内公演でもアリーナクラス以上の大規模公演が盛況、2007年に失速したロック・フェスティバル市場も復調した。一方、市場規模の約2割を占めるクラシックは、来日公演の不振により動員数は同1.1%減、市場規模は同0.9%減とやや不調だった。

 スポーツ部門の市場規模は前年比1.6%増の1057億円、動員数は同2.3%増の2816万人。、野球、サッカー、相撲の3ジャンルで、動員数・市場規模がいずれも前年を上回った。特にサッカーは、Jリーグ(J1/J2リーグ戦合計)が発足以来最高の813万人の動員数を記録し、同6.0%増と大幅に伸びた。

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