週末の手仕舞い売りや過熱感からの利益確定売りに押されて軟調清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2009年09月14日 08時28分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>9605.41▼22.07

<NASDAQ>2080.90▼3.12

<為替:NY終値>90.71-90.77

週末の手仕舞い売りや過熱感からの利益確定売りに押されて軟調

 金価格は堅調となりましたが、原油価格が大幅下落となったことや週末ということでヘッジ売りや手仕舞い売りがかさんで軟調となりました。それでも業績上方修正などの好材料には敏感に反応、堅調となる場面も見られるなど総じて雰囲気は悪くなく、底堅い展開となりました。ドルの弱さを気にする向きもあり、消費者態度指数が予想を上回っても反応は鈍く利益確定売りがかさみました。

 さすがに目先的な過熱感もありましたが、原油価格の下落を嫌気する動きばかりではなく、好感する動きもあるなどセンチメントはかなり好転しているようです。ただ、全体としては過熱感は否めず、好材料への反応が鈍い場面もあり、一気に上値を追うというよりは個別に業績の回復を織り込みながら、利益確定売りをこなしながら底堅い堅調な展開が続くということなのでしょう。

 個別には原油価格の下落を受けてシェブロンやエクソンモービルが軟調、逆に貨物大手のフェデックスが1株利益見通しを上方修正して買われ、同業のUPSも高くなりました。ボーイングなども買われて堅調となったのですが、デルタ航空は日本航空(9205)への出資が嫌気されるように売られました。前日引け後に発表になった決算が大幅減益と伝えられたナショナル・セミコンダクターは大幅安となり、週末の手仕舞い売りもあってインテルも軟調となりました。

本日の相場

日経平均

 週末の日本市場は先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出までは堅調な展開でしたが、後場に入ってからは手仕舞い売りに押されて軟調となりました。底堅さは見られたのですが、さすがに週末と言うこともあり、積極的に買い上がる動きはなく、また、円高を嫌気する動きもあって、軟調となりました。

 米国市場が軟調となったことや為替が大幅に円高に振れたことを嫌気して売り先行となりそうです。先週も上値の重さも下値の底堅さも確認されたことや特に大きな話題があったわけでもなく、利益確定売りや様子見気分が強くなって軟調な地合いとなるものと思われます。積極的に売り叩く要因もないのですが、改めて円高を嫌気して輸出関連銘柄などが売られ、不動産株などの内需株や個別材料のある銘柄が買われることになるものと思います。

 日経平均は10400円水準の節目を保てるのかどうかが注目されます。ただ、はっきりとした節目は10100円台半ばから10200円台半ばであり、先週末に上値の重さが確認されたことで今度は下値の底堅さを確認するように10100円台まで下落となるのかもしれません。本日すぐに下落ということではなく、いったん調整となって来るのではないかと思われ、10100円台半ばから10600円程度の範囲での動きと見ておいていいものと思います。週末に「気迷い線」が出ていることから、本日軟調な寄り付きであれば軟調となって、6月SQ後のような調整となるのかもしれません。

本日の注目点

◇8月の首都圏・近畿圏マンション販売(不動産経済研究所、13:00)

◇7月の鉱工業生産指数確報(経産省、13:30)

◇東証2部上場:三菱総合研究所(3636)

◇7月のユーロ圏鉱工業生産

◇オバマ米大統領がウォール街で演説

◇EU外相理事会(ブリュッセル、15日まで)

◇7月期決算:稲葉製作所(3421)

◇2−7月期決算:サイボウズ(4776)、シーイーシー(9692)

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