インタビュー
» 2009年09月04日 12時00分 UPDATE

あなたの隣のプロフェッショナル:ニューヨーク店は成功……そして世界戦略の成算は? 「博多 一風堂」河原成美物語(後編) (1/4)

「博多 一風堂」など、日本のラーメン界を牽引してきた河原成美さん。2018年に経営の第一線から身を引くという河原さんは、どのような人物に「一風堂を継いでもらいたい」と考えているのだろうか?

[嶋田淑之,Business Media 誠]

「あなたの隣のプロフェッショナル」とは?:

人生の多くの時間を、私たちは“仕事”に費やしています。でも、自分と異なる業界で働く人がどんな仕事をしているかは意外と知らないもの。「あなたの隣のプロフェッショナル」では、さまざまな仕事を取り上げ、その道で活躍中のプロフェッショナルに登場していただきます。日々、現場でどのように発想し、どう仕事に取り組んでいるのか。どんな試行錯誤を経て今に至っているのか――“プロの仕事”にロングインタビューで迫ります。インタビュアーは、「あの人に逢いたい!」に続き、戦略経営に詳しい嶋田淑之氏。本連載では、知っているようで知らない、さまざまな仕事を取り上げていきます。


 「博多 一風堂」(以下、一風堂)をはじめとする数々の業態を成功させ、日本のラーメン界のリーダーの1人として世界戦略を推進している力の源カンパニー代表取締役・河原成美さん(56歳)。

 彼の思いや美学、哲学を2回にわたって紹介してきたが、最後となるこの後編では、河原さんが経営の第一線から身を引くという2018年に向けて、事業承継の問題をどのように考え、いかに準備しているのか明らかにしたいと思う。

 →ラーメン界をリードしてきた男は何を作ってきたのか? 「博多 一風堂」河原成美物語(前編)

 →変わらないためには、何を変え、何を守ってきたのか? 「博多 一風堂」河原成美物語(中編)

承継は内部スタッフ? それとも外部の新しい血?

yd_kawahara904.jpg 力の源カンパニー代表取締役・河原成美さん

 「う〜ん、本当に頭の痛い問題ですよ、これは……」と珍しく渋面を作る河原さん。どんなに優秀な経営者であっても、次世代への事業承継は業種を問わず困難を極める問題だ。

 「飲食業に携わるようになってからちょうど40周年に当たる2018年に、経営の第一線から身を引く決意をしています。逆算すると2013年までには事業承継のメドをつけないといけない。それまでに、自社内で後継者が見つかればそれでよし。でも、どうしても見つからない場合には外部からスカウトすることを考えます。

 後者の場合、優秀な人材が『是非、承継したい』と思わなければいけません。そんな魅力が必要となりますから、そのための1つの方法として株式上場を果たしたいと思っています。海外での上場を視野に入れて、規模的には年商300億円の企業にしておきたいと考えています」

 いざとなれば外部から人材登用を……と言う河原さんであるが、できることならこれまで手塩にかけて育ててきたスタッフからそれにふさわしい人材が現れてほしいと念願しているであろうことは、筆者にも痛いほど伝わってくる。その証拠にというか、河原さんの人材発掘・育成へのエネルギーの傾注ぶりはハンパではない。

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