先週末の大幅下落の反動や米国株高を受けて大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年08月24日 16時30分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 週末の米国市場が大幅高となったことなどから買い先行となりました。週末の大幅下落が米国での自動車買い替え促進策が終了するということや週末の手仕舞い売りがかさんだことで大きな下落となったということで、米国で自動車問題も重要視されなかったことで、拍子抜けしたというか、杞憂に終わったということなのでしょう。

 さすがに今日は上海市場が云々、と言うコメントなどは見られませんでしたが週末と本日の相場はここのところのいろいろな情報に振り回されてしまう日本市場を如実に表したものとなりました。ちょっとまとまった持高調整の売りなどがあるとすぐに「売られている理由」を探して、一緒になって売る理由をこじつけるような動きが多いのではないかと思います。しっかりと下落の要因や理由を把握する前にとにかく売ってから理由を探す、と言うような動きもあるのではないかと思います。

 目先的な動きが中心となっている相場なので、そうした動きは致し方ないのですが、敏感に反応しすぎるというか、行動が先にあってあとから理由をつけるということなのでしょう。目先の株価や指数の動きばかりを気にして、どの水準を抜ければ、とか、この水準であれば、ということもあまりなく、次の値段が今の値段よりも上なのか下なのかばかりを見ているのではないかと思います。

 相場は常に正しいものであり、先週末の大幅下落も本日の大幅上昇もそれなりの理由がしっかりあるのですが、周りに引きずられているということが一番大きな理由ではないかと思います。「降れば土砂降り」ではないのですが、動くときは一方向に大きな動きとなり、動かないときは全く動きがない、というのもそうした周りの動きや目先の株価の動きばかりを気にしているということなのでしょう。周りの動きについていくのもいいのですが、しっかりと大きな方向性を見極めて動いてみてもいいのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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