コラム
» 2009年08月17日 09時12分 UPDATE

それゆけ! カナモリさん:人生はバック転だ……のビジネスモデルとは (1/3)

バック転だけをひたすら練習するマニアックなスクールがある。アクション女優の秋本つばささんが主催する同スタジオには18種類51のクラスがあるが、「バック転クラス」は人気ナンバー1。多くの人が心の底に抱いている感情をフックにしたビジネスモデルを紹介する。

[金森努,GLOBIS.JP]
GLOBIS.JP

それゆけ! カナモリさんとは?

グロービスで受講生に愛のムチをふるうマーケティング講師、金森努氏が森羅万象を切るコラム。街歩きや膨大な数の雑誌、書籍などから発掘したニュースを、経営理論と豊富な引き出しでひも解き、人情と感性で味付けする。そんな“金森ワールド”をご堪能下さい。

※本記事は、GLOBIS.JPにおいて、2009年8月14日に掲載されたものです。金森氏の最新の記事はGLOBIS.JPで読むことができます。


 ちょっとしたことで、人生は変わるのかもしれない。いや、人生は変わらなくても、生きていくキモチが変わるかもしれない。ちょっとした隠し味があれば。

 「オレ、山田伸一(仮名)。ふと気付けば40歳過ぎていて、お腹も最近少しメタボ気味。だけど、実はオレ、『バック転』できるんだもんね。仮面ライダーやゴレンジャーみたいに。

 ちょっと生意気になってきた息子も、バック転を見せてやれば目を輝かせて『お父さんスゴ〜イ!』と言ってくれる。この間、社員旅行の宴会の大広間でちょっとやってみたら、職場のみんなも本気でビックリしていた。いい気分だ」

yd_kanamori5.jpg Creative Commons. Somes Rights Reserved. Photo by feathers chapman

 全国にこの山田さんのように、人生の隠し味を求めている人は数多いはずだ。

 平成の世にも綿々と続くオトコの子のあこがれ、「仮面ライダー」の放映が開始されたのは1971年4月。「秘密戦隊もの」の草分け、「秘密戦隊ゴレンジャー」は1975年4月の放映開始だ。少年たちはヒーローの武器や必殺技に固唾をのんでテレビを見守ったが、ドラマの中で欠かせないのがその体術である。バック転や宙返りで軽やかに宙を舞うヒーローはあこがれの的だった。だがバック転など出来るはずもなく、「バック10できるもん」と10歩後ろに下がっていたはずだ。

 そんな少年たちもオトナになり、通勤列車に揺られ、アスファルトで靴底をすり減らして暮らす。あこがれは記憶の奥底に深く沈んだままになる。

 そんな記憶を、「誰でもバック転、できますよ!」と強烈に呼び覚ましたのが、アクションスタジオ「つばさ基地」である。

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