米国株高やオプションSQに絡む買いを受けて買戻しが入り堅調清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年08月14日 16時07分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 オプションSQ(特別清算指数)算出に絡む売り買いも買いが優勢となったようで堅調な始まりとなり、その後も買戻しを急ぐ動きなどから一時大幅高となりました。週末の手仕舞い売りに押されてしまうのかと思われましたが、昨日まで執拗に売られた先物にもまとまった売りは少なく、現物株に押し上げられる格好で買戻しを急ぐ動きから一気に上昇となったものと思います。

 今週は一週間を通して執拗な買い、腰の据わった買いが見られた感じです。オプションSQに絡む執拗な先物売りがなくなったことで、一気に上昇となったものと思われますが、相変わらず市場参加者は少ないようです。いつまでも不景気だ不景気だといっているうちに株式市場は底値からちょうど5割の上昇となり景気回復の兆しが見られるようになって来ました。自動車販売も上方修正となるなど、はっきりと見えて来たのではないかと思います。

 未だに「二番底」があるのではないかと懸念する向きもありますが、株価は昨年10月末が1番底、今年3月が二番底と見ることは間違いなさそうです。そして、景気も昨年10月が実は2番底だったということかもしれません。2007年7月に高値をつけて株価は下落を初め、商品市況は昨年の春から夏に高値をつけたものが多くなっています。そして、商品市況の中にはその高値を抜けているあるいは抜けつつあるものすら見られるのです。

 いつまでも不景気だ、不景気だ、といいつつ二番底を待っていても「二番底」は既に過ぎてしまったのかもしれません。まだまだ政策に頼っている面は多いと思いますが、実際にいろいろな指標が好転していることも事実で、「安値覚え」のような感覚、あるいは「買いたい弱気」ということではなく、強気に見るところは見る、楽観的に見るところは見てもいいのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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