給湯エネルギーの8割を再生可能エネルギーで――太陽熱集熱器対応型エコキュート

» 2009年07月29日 12時29分 公開
[栗田昌宜,Business Media 誠]

 東京電力、デンソー、矢崎総業の3社は7月27日、ヒートポンプ給湯機とソーラーシステムを組み合わせた家庭用給湯システム「太陽熱集熱器対応型エコキュート(仮称)」を共同開発したと発表した。新規戸建て住宅を主な対象に、2010年2月から矢崎総業が販売する予定。価格は現時点では未定。

太陽熱集熱器対応型エコキュートのヒートポンプユニット(左)、貯湯タンクユニット(中央)、ソーラーシステムの集熱器(1.91平方メートル×2枚の場合、右)
太陽熱集熱器対応型エコキュートのシステム概要図

 太陽熱集熱器対応型エコキュートは、触媒(CO2)の加圧による発熱現象を利用して空気の熱で湯を沸かすヒートポンプ給湯機「エコキュート」に、太陽熱でお湯を沸かすソーラーシステムを組み合わせたもの。天候を予測して太陽熱の集熱量を計算する「天候予測機能」や、1日の給湯使用量を家庭別に学習する「給湯使用量学習機能」、入浴後の湯の熱を回収する「風呂熱回収機能」を備えており、給湯効率をエコキュート単体の年間給湯効率3.1から年間システム効率※※5.0程度へと高めている。

 これにより、東京電力によると、家庭で給湯用に消費されるエネルギーの約8割を再生可能エネルギーでまかなうことができるようになり、従来の燃焼式給湯器のみを利用した場合に比べて、年間約7割のCO2排出量削減効果が見込めるという。

※:JRA4050:2007Rで定められた年間給湯効率評価基準に基づき、ある一定の条件の下で1年間エコキュートを運転した時の単位消費電力量あたりの給湯熱量を表す数値。年間給湯効率=1年間で給湯に使用する熱量/1年間で使用するエコキュートの消費電力量
※※:JRA4050:2007Rで定められた年間給湯効率評価基準に基づき、ある一定の条件の下で1年間太陽熱集熱器対応型エコキュートを運転した時の単位消費電力量あたりの給湯熱量を表す数値(※設置する地域や太陽熱集熱器の面積・方位・傾斜角などによって変動)。年間給湯効率=1年間で給湯に使用する熱量/1年間で使用する太陽熱集熱器対応型エコキュートの消費電力量

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