先週最も読まれた記事は「『美人記者』急増の危うさ……“体当たり”取材の功罪 」。2位は「リッチ層が住んでいる『京王井の頭線』、いくらお金を持ってるの?」、3位は「東京都民が住んでみたい街――そこに共通する住みたい理由とは」だった。
トップ10に根強くランクインしている記事が「会社を辞めたい……そう感じる人が多い業種」。「辞める」関連の記事はよく読まれるようで、現在のランキングでも4位に「『辞めますカード』に効果はあるか?」、10位に「辞めたくなくなる職場の作り方」が入っている。
会社を辞めたい人にとって、ある意味希望の星(?)となるのが宝くじ。この時期、「3億円当たったら会社辞めてやるよ!」と冗談混じりに言って、サマージャンボ宝くじを購入する人もいるだろう。
サマージャンボ宝くじの発売期間は7月31日までということで、筆者も売り場をのぞいてみたのだが何か違和感があった。下の表は2008年と2009年のサマージャンボ宝くじの当選金額なのだが違いに気付くだろうか?
細かいところではいろいろ変わっているのだが、高額当選に縁遠い人にとって注目すべきポイントは、6等の当選金額が3000円から1000円になっていることだろう。その代わりといっては何だが、100万円とやや高額の夏祭り賞が10万枚に3枚当たるようになっている。
しかし、実はこの変更によって当選金額の期待値が変わっている。2008年は1枚(300円)購入した時の当選金額の期待値は141.99円※。「かなり低い」と感じる人は多いだろうが、当せん金付証票法第5条第1項で「宝くじの当選金額の総額は発売総額の5割を超えてはいけない」と定められているので、期待値が150円以下となるのは仕方ない。しかし、2009年の当選金額の期待値を計算すると140.99円※※、2008年よりさらに1円低くなっているのだ。
みずほ銀行ではサマージャンボ宝くじの発売予定額を1170億円と見込んでいる。それを元に計算すると、1枚当たりの当選金額期待値が1円下がると、運営の収益は3億9000万円増えることになる。宝くじの収益は地方公共団体などに納められるのだが、もしかすると不況で法人税が減っているといったことからここで補てんしようとしているのかもしれない。なかなか世知辛い世の中だ。
ちなみに2007年度の宝くじ長者白書によると、1000万円以上の高額当選者で今後「退職する」という人はわずか1.5%。働き続けたい人が意外と(?)多いようだ。
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