決算動向に反応しながら景況感の好転を受け、底堅い堅調な展開清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2009年07月27日 08時26分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>9093.24△23.95

<NASDAQ>1965.96▼7.64

<為替:NY終値>94.78-94.84

決算動向に反応しながら景況感の好転を受け、底堅い堅調な展開

 前日の引け後に発表になったインターネット可憐銘柄などハイテク銘柄の決算が予想を下回ったことやここまでの上昇の反動もあって売り先行となりました。ただ、消費者態度指数が予想を若干上回ったことなどもあり利益確定売りが一巡した後は底堅い堅調な展開となり、ダウ平均は堅調、ナスダックは軟調ながらも戻り歩調で終わりました。週末の手仕舞い売りやハイテク銘柄などの芳しくない決算もあったのですが、原油など商品市況の上昇などからリスク許容度が上昇しており株式市場も売り急ぐ展開にはならなかったものと思います。

 決算動向に一喜一憂しながらも総じて好調な決算となっていることや商品市況の好転を受けて株式市場も売り急ぐような動きもなく、週末の手仕舞い売りもこなして底堅さが見られます。一時期の信用収縮からのリスク許容度の低下からの売り急ぎも見られなくなったようです。好調な決算を発表する企業が多いことから、景気回復期待も強まっているものと思います。景気底入れ確認から回復の兆しも見られつつあるということで「次」の展開への期待も高まっており、経済指標の好転が見られると景気回復期待がますます高まって来るものと思います。

 個別には前日の引け後に四半期決算を発表、売上高が事前の予想を下回ったマイクロソフトやアマゾンドットコムが大幅下落となりましたが、アメリカンエクスプレスやジュニパーネットワークスは高くなりました。原油価格の上昇を受けてエクソンモービルやシェブロンが高く、景気回復期待が高まりキャタピラーやアルコアも堅調となりました。前日に大幅上昇となったフォードは軟調、バンクオブアメリカやシティグループも安くなりました。

本日の相場

日経平均

 先週末の日本市場は米国株高や円安を受けて大幅高となりました。週末の手仕舞い売りなどに押され上げ幅を縮小する場面もあったのですが、買い戻しを急ぐ動きもあり、10000円を窺うようなところまでは行きませんでしたが大幅高となりました。外国人が大幅買い越しと伝えられたことも売り叩き難く、早めに買い戻す要因となっていたものと思います。日経平均は9日連続下落の後の8連騰となりました。

 米国市場は引き続き底堅い堅調な展開となったことや原油価格など商品市況が上昇、信用収縮の懸念が薄れていることもあり、底堅い堅調な展開となりそうです。一方で、先週末まで指数が8連騰となっていることから利益確定売りなどもあり、上値も重くなるのかもしれません。円安も一服となっていることから輸出関連銘柄も一気に上値追いとはいかないものと思われ、米国株式市場と同様に資源・エネルギー関連銘柄や非鉄銘柄などが物色されるのではないかと思います。出遅れ感から内需関連銘柄やディフェンシブ銘柄も買われるかもしれませんが決算発表の本格化も控えていることから利益確定売りなども早め早めに出てくるのではないかと思います。

 10000円に乗せてくるのかどうかが注目されますが、一目均衡表などでも「買い」のシグナルとなっており、10000円台に乗せてこんどこそ10000円を固める動きとなることが期待されます。8連騰ということで目先的な過熱感も出てきそうですが、上げ幅が小さかったり、高く寄り付いてから上げ幅を縮小する形のなかでの上昇なのでそれほど過熱感が強いということもなさそうです。戻り売りや利益確定売りをこなしながらの上昇だけに、いったん10000円に乗せてからの底堅さが確認されると意外高となる可能性もありそうです。

本日の注目点

◇6月の企業向けサービス価格指数(日銀)

◇6月の米一戸建て住宅販売

◇決算・4−6月期:日本郵船(9101)、商船三井(9104)、東日本旅客鉄道(9020)

◇決算・4−6月期:USスチール

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