上杉 ちきりんさんはブログを書く上で、面倒だと感じたことはないのですか?
ちきりん もちろんありますよ。私は会社員として仕事をしていて、習い事もしています。ブログを書いていて、コメントをもらうとどこまで返事をしていいのか、その判断が難しい。コメントの返事をするのに時間がかかってしまうのが大変ですね。
書くテーマについては“探す”というより、通勤中や入浴中などに「こんなことを書けば面白いかな」といった感じ。いろんなアイデアが浮かんでくるのですが、時間が経ってもそのアイデアを覚えていれば書く。ただ覚えていても文章にするのに1時間ほどかかってしまうので、忙しいときはお休みです。
上杉 ジャーナリストの中にはブログを有料化している人もいます。しかし有料化にすると、ブログを書くことが“義務”になってしまう。脅迫観念ではないけれど、ブログを休んでしまうと「読者が逃げるかもしれない」といった不安ばかりが膨らむかもしれない。
ちきりん そうですね。1週間ほど海外旅行に行く際、私はPCを持っていきません。海外に行っているときに“炎上”している可能性もありますが、私は趣味で書いているので、そのへんは折り合いを付けていますね。
上杉 ブログというより、ネットの登場によってメディアの世界は大きく変化しつつあります。ネットのない時代であれば、既存のメディアで報じられたことが先行し、それがほぼすべての情報として広まっていました。しかし今は新聞の朝刊が出る前に、ネットで情報が流れる時代。しかも一次情報のネットのあとに出てくる新聞記事が、誤報だったりすることも起こる始末です。(続く)
→なぜブログは炎上するのか? “嫌いな人が好き”の論理 (第3回)
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