コラム
» 2009年07月23日 07時00分 UPDATE

郷好文の“うふふ”マーケティング:120秒が5秒になった――LEDがなし遂げた“ネイルの大発明”とは (1/3)

従来のネイルでは、ジェルネイルが乾燥するまで120秒も待たなくてはいけなかった。しかし、松風とネイルラボが開発したLEDライトを使えば乾燥時間が5秒にまで短縮できるのだ。

[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の企画・開発・実行、海外駐在を経て、1999年より2008年9月までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略、業務プロセス改革など多数のプロジェクトに参画。 2008年10月1日より独立。コンサルタント、エッセイストの顔に加えて、クリエイター作品販売「utte(うって)」事業、ギャラリー&スペース「アートマルシェ神田」の運営に携わる。著書に『ナレッジ・ダイナミクス』(工業調査会)、『21世紀の医療経営』(薬事日報社)、『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など。2009年5月より印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載。中小企業診断士。ブログ→「マーケティング・ブレイン


 男には理解できぬ女の習性、その1つが爪への情熱だ。いわゆる“ネイル”。読者諸兄は「ジェルネイル」をご存じだろうか。

 ジェルネイルをほどこすには、まず爪を研ぐことから始まる。そして研いだ爪にジェルネイルを塗り、硬化させれば完成。さらに、アセトンをつけてアルミホイルを巻き、柔らかくなったところでプッシャーを用いてソークオフ。……といわれても、男子には「ナヌ?」の工程ですよね。

 写真をごらんいただきたい。左画像がソークオフ工程で、右画像はジェルネイルの仕上がりの人差し指。キラキラキレイな手指モデルは、相棒のcherryさん(いつもありがとう)。実は今回、“可視光LED”という、ジェルネイルの世界を一変する新技術の取材に訪れたのだ。写真は、その事前と事後の画像なのである。

ah_DSC06619S.jpgah_DSC06675S.jpg

120秒を5秒に短縮するLEDの技術革新

 その新技術とは「L・E・D GEL Presto」。男子読者のために解説しよう。マニキュアは塗ったあとに乾かすが、ジェルネイルは乾かさず、UV(紫外線)ランプを専用のライトボックスで照射して、硬化・定着させる。ジェルネイルが硬化するまでの時間は約120秒。ジェルはクリア・カラー・トップと最低三層、アート性を高めたり色の深みを出すには、何層・何度もカラージェルを塗布する。その過程ごとにUVランプに120秒間手を差し入れて乾燥させなければならない。

 一方、LEDライトと専用ジェルを使うL・E・D GEL Prestoでは、たった5秒でジェルが硬化する。120秒を5秒に、実に24分の1にまで圧縮したのだ。革命的とも言える技術革新を成し遂げたのは、歯科材料・機器の総合メーカー松風と、そのグループ会社のネイルラボ

ah_DSC06663S.jpgah_DSC06664S.jpg LEDライト本体

 「120秒が5秒とはすごいですね」と話すと、「従来のUVランプは360ナノメートル前後の波長ですが、それより長い400ナノ以上の可視光線で超高速硬化させます」とネイルラボ営業企画部の井田圭一さん。通常は照射性能が劣化する3〜6カ月ごとにUVランプを変えなければならないが、「LEDは寿命が半永久的なので、UVランプを交換する手間もなくなります」(井田さん)。1本数千円だからかなりのコストだ。

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