好調な決算発表を受けて堅調な地合いが続く清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2009年07月21日 09時12分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>8848.15△104.21

<NASDAQ>1909.29△22.68

<為替:NY終値>94.18-94.24

好調な決算発表を受けて堅調な地合いが続く

 週末の米国市場は引き続きハイテク企業を中心とした決算が好調なことから堅調な展開となりました。金融不安も薄れ、原油価格や貴金属価格が堅調となったこともあり、週末の手仕舞い売りをこなして総じて堅調となりました。週明けの市場も大幅高となりました。引き続き好調な決算の発表に素直に反応、原油や貴金属など商品市況も回復しており、信用収縮懸念も薄らいだようです。ノンバンク大手の破綻が回避されそうだとの観測が広がったことも相場を押し上げる要因となりました。

 好調な決算発表や経済指標の発表が相次いでいることから楽観的な見方も強まっています。大手証券がS&P500株価指数の目標値を引き上げたことも楽観的な見方を煽っており、ダウ平均は2007年4月以来の6日続伸、ナスダック指数は1998年7月以来11年ぶりの9日続伸となりました。目先的にはスピード調整も否めないのでしょうが、センチメントが大きく好転していることから、強含みの動きが続き、指数は戻りを試す展開が続くものと思います。

 個別には投資判断の引き上げが伝えられたキャタピラーが大幅高、同様にシスコシステムズやウォルトディズニーも堅調となりました。原油価格が高かったことで、エクソンモービルやシェブロンなどの石油関連銘柄も高くなりました。バンクオブアメリカは業績見通しに慎重な見方が伝えられたことで大幅下落、連れてJPモルガンチェースなども軟調となりました。

本日の相場

日経平均

 3連休前の日本市場は米国市場が堅調となったことから堅調な地合いが続いたのですが、3連休を控えた週末ということで、上値の重い展開となり、小動きとなりました。地合いの好転は見られるものの目先的な需給は依然として好転せず、上値の重い展開となっているようです。米国市場が堅調となっても疑心暗鬼な状態が続き強気になりきれないという感じです。

 日本市場が3連休となっている間の米国市場、海外市場が堅調となったこともあり、本日の日本市場も堅調な展開が期待されます。原油価格や貴金属価格なども信用収縮懸念が薄らいで堅調となっていることやユーロなどで大きく円安に振れていることなどもあり、さすがに大きな上昇となって来るのではないかと思います。石油関連銘柄などの資源株やハイテク銘柄などいわゆる主力銘柄もここのところ目先的な需給の悪化に押されていただけに、切り返しが期待されます。週末に売られていた鉄鋼株やハイテク銘柄の反発も大いに期待されます。

 9500円の節目を抜けて来るのかどうかが注目されますが、さすがに今度はしっかりと抜けて来るのではないかと思います。為替が対米ドルで円安となっていないことが少し気になりますが、さすがにここまで海外市場が上昇となって来ると日本市場も出遅れ感が強まり、戻りを試すことになるのではないかと思います。9500円の水準を抜けてくれば、今度こそ9500円台を固めて10000を目指す動きとなって来るのではないかと思います。

本日の注目点

◇大証(8697)が外国為替証拠金取引(FX)市場を開設

◇日銀政策委・金融政策決定会合議事要旨(6月15、16日分)

◇6月の全国百貨店売上高(日本百貨店協会)

◇6月の全国コンビニエンスストア売上高(日本フランチャイズチェーン協会)

◇バーナンキ米FRB議長が下院で議会証言(上院は22日)

◇決算・4−6月期:米アップル、ヤフー、コンチネンタル航空、UAL、デュポン、コカ・コーラ、スターバックス、スウェーデン・ボルボ、韓国サムスンSDI

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