いかがだろうか? 池田氏は「グレーのスーツは紳士の服装の基礎であり、欧米では父から子に脈々と語り伝えられてきた文化」だと指摘する。
「いくら有名ブランドの高額なスーツを着ても、バランスを知らないとカッコ良くはないですね。勘違いする人もいますが、会社に行くのに遊びの要素を取り入れてはいけません。仕事先から信頼されなくてはいけないので……。ビジネスウェアはファッションでなく、スタイルなのです」
つまりファッションではなく、信頼されるコンサバティブなスタイルこそが、グレーのスーツの着こなしのエッセンスである。では余裕が出てきたとき、2着目にはどのようなスーツを買えばいいのだろうか。
「グレーのストライプのスーツがいいでしょう。ただしこのスーツでは、ストライプのネクタイが使えません。無地か、丸か四角の小柄が良いですね」
グレーのスーツはドレステクニックを知っていればスタイリッシュになるが、知らなければドブネズミにもなる。グレーのスーツを着こなせれば、国際的に通用するビジネスパーソンとして、ライバルに差をつけることができるだろう。
ファッションデザイナー。社団法人日本メンズファッション協会理事長。
パリのブランドS.T.Dupontのメンズコレクションを手掛けたデザイナーであるとともに、プロデューサーとしても活動。年末恒例のベストドレッサー賞の選考委員長を長年務めている。また、日本プロゴルフ協会学術委員としてプロゴルファーに服装の指導も行う。著書に『人は見かけによるのです。』(銀河出版)。
公式Webサイト:http://yuhikeda.com
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