米国株高を受けて買い先行で始まるも相変わらず上値は重い清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年07月17日 15時49分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 米国市場が連日の大幅上昇となったのですが、3連休を控えていることもあって、日本市場は相変わらず上値の重い展開となりました。昨日の例もあることから、本日は寄り付きからは昨日のような買いは見られず、慎重な始まりとなり、予想通り上げ幅を縮小する場面でも慌てる動きはほとんどありませんでした。結局、週末の手仕舞いの売り買いにヘッジの売り買いというような消極的な売買が中心で方向感のない展開でした。

 銘柄を選ぶときもファンダメンタルズ、と言う業績面から選ぶやり方と、テクニカルと言う株価の動きから、売り買いを決めるやり方があります。どちらが良いとか悪いとかいうことはなく、やはり常にどちらも見ておく必要があるのではないかと思います。ファンダメンタルズという観点からは株価が割高なのか、割安なのかは毎日変わるものでもなく、また、テクニカル分析でも日計り商いをするのであれば別ですが、毎日売り買いのシグナルが出るものでもありません。

 ただ、日計り売買、いわゆるデイトレーダーだから、ファンダメンタルズなど関係ない、と言う人もいるかもしれません。また、中長期の、あるは短期のテクニカル分析すら必要ないという人達もいるのかもしれませんが、ファンダメンタルズやテクニカル分析を全く必要とせずに売買をしてうまくいく人はある意味で特別な人達だと考えておいた方がいいのかもしれません。いくら日計り商いだからといって相場の大きな流れに逆らうと簡単には儲けることが出来ないでしょう。

 逆にファンダメンタルズやテクニカルの分析をしっかりとして売り買いを決めていけば極端な話をすると特に株価を意識しなくても儲けることが出来るのではないかと思います。基本的に株式でも何でも市場では安いところを買って高いところを売るか、あるいは高いところを売って安いところを買い戻すことで儲けることが出来るのですから、「安い」ものをファンダメンタルズ分析やテクニカル分析で見つけて買って、同様に「高く」なったところで売れば良いということなのです。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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