<NYダウ>8711.82△95.61
<NASDAQ>1885.03△22.13
<為替:NY終値>93.9-93.96
朝方発表された銀行の決算が好調となったことから買い先行とはなったものの、好決算とは言ってもカードローンや住宅ローンの延滞率が増加しカードしたことや、ノンバンク大手の破産法適用申請の話題などから信用収縮が強まり、軟調となる場面もありました。一進一退となった相場でしたが、午後中ごろ、年末から景気後退局面を脱するという大学教授のコメントが伝わると再び上昇に転じ、景気敏感銘柄などに買いが入って大幅高となりました。引け後に発表になるハイテク銘柄などの決算に期待する動きもあり、大幅高となりました。
ある程度期待されていたとは言え、予想以上に好調な決算が発表になっています。中身を見ると決して手放しで喜べるほどのものでもないのですが、少なくともここから景気や企業業績がさらに悪化し、どん底まで落ちて行くというような懸念は薄れているものと思います。先日も述べたように一つ二つ好調な決算が発表になればセンチメントも再び楽観的になると思っていましたが、予想以上に早く、センチメントは好転して来たようです。ただ、今度は期待が強まる分、市場へのインパクトと言う意味ではハードルが高くなるので、まだまだ決算動向に反応しながら右往左往する場面もあるのでしょう。
個別には好調な決算ながらもカード部門などが赤字と報じられ、利益確定売りや材料出尽くし感もあってJPモルガンチェースは軟調、投資判断の引き上げのあったアメリカンエクスプレスやウォルトディズニーが買われ、利益見通しの引き上げのあったスリーエムも高くなりました。慎重な業績見通しを発表したノキアは大幅下落、破産法適用申請が伝えられたCITは75%の下落となりました。原油価格は軟調ながらも落ち着いてきたことからエクソンモービルやシェブロンも高く、景気回復期待からキャタピラー、ボーイング、アルコアなど大型景気敏感株も高くなりました。決算期待から買われたIBMは好決算を発表し、時間外取引でも一段高となっています。
昨日の日本市場は米国株が大幅高となったことや為替が円安になったことなどから、買い先行となりましたが、節目と見られる9500円を抜け切れなかったことや円高に振れたことなどから上げ幅を縮小、堅調というに止まる上昇となりました。外国人も買い越しと伝えられましたがまだ持高調整の売りも出ているのかもしれません。業種内でもまちまちの動きとなり、方向感が掴み難い展開でした。
米国株高になかなかついていけない状態となっていますが、さすがに堅調な地合いが期待されます。昨日は9500円の節目を前に利益確定売りや持高調整の売りに上値を押さえられましたが本日も引き続き上値の重い展開となりそうです。為替が円高となっていることや、3連休を控えた週末と言うこともあり、積極的に持ち高を増やして買い上がり難いと思います。中国での内需拡大や米国の景気回復期待から円高にもかかわらず、輸出関連銘柄が相場を牽引することができるのか、ディフェンシブ銘柄や小売銘柄に底堅さ、反発が見られるのかどうかが注目されます。
9500円の節目を抜け切れず上値の重さを確認する格好となってしまいました。3連休を控えた週末ということで、一気に9500円を抜けるという雰囲気でもないのでしょうが、9300円台を固めるという動きにはなりそうです。9400円を超える場面で売りがどの程度出て来るのか、買いが続くのか、持高調整の売りが止まるのかが注目され、9400円台半ばを超えても買いが続くようであれば、買戻しを急ぐ動きも見られ一気に9500円水準を抜けてくるのかもしれません。とは言っても、連休明けから日本市場でも4−6月期の決算動向を睨みながらの動きとなって来るものと思われますが、そこで9500円を超えてくるかどうかというところで、積極的な買いは期待し難いと思います。
◇東証マザーズ上場:クックパッド(2193)
◇6月の米住宅着工件数
◇決算・4−6月期:米シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ゼネラル・エレクトリック
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